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峠の茶屋前の広場にて
浅間嶺の山頂にて
新緑の尾根道
大沢山の三角点
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たおやかな浅間尾根の新緑
JR五日市線武蔵五日市駅-《バス22分》-払沢ノ滝入口〜時坂峠〜浅間嶺903m〜人里分岐〜大沢山(一本松・930m)〜サル石〜数馬分岐〜浅間尾根登山口〜数馬の湯(入浴)-《バス50分》-武蔵五日市駅 【歩行時間:
4時間】
→ 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ
早いもので「山歩会」も結成以来一年が過ぎ、定例山行は今回で9回目となる。雨天順延で日をずらした今回の山行。参加者は私達夫婦を含め6名だった。
新宿駅から「ホリディ快速」を利用して、五日市線の終点・武蔵五日市駅のホームへ降り立ったのは午前8時49分。バスの待ち時間が30分以上もある。ご婦人たちがトイレへ行っている間、私は駅の構内のキヨスクの前で、巣立って間も無いと思われる迷子のムクドリが、高い窓際でピヨピヨと鳴いているのをずっと見ていた。
武蔵五日市駅からバスで約20分、標高約280mの払沢(ほっさわ)ノ滝入口へ着いたのは9時50分頃。昨日の雨は上がり明るい空だったが、天候は再び下り坂のようだった。何とか今日一日はもってくれと祈りつつ、今回は払沢ノ滝見物を端折って、アスファルト道を時坂(ときさか)峠へ向かって歩き出す。
車道と山道を交互に歩いて、山腹に散らばる時坂の集落を抜け、徐々に高度を上げていく。お喋りをしながら愉快に歩いていたら、何時の間にか時坂峠を過ぎて、車道の終点(標高約560m)へ着いてしまった。ここには峠の茶屋が店を開いていて、北面から御前山などの奥多摩の山々が見渡せる。ここから先はずっと山道だ。道端にはシャガの花が咲いている。
沢筋を離れ、小尾根を乗り越して山腹をからめていく。ゆるやかな傾斜で心臓への負担は軽い。この道は、昔、馬や人が行き交ったといういにしえの峠道だ。樹木や草花の「品定め」をしながらゆっくりと歩く。風は無く、暑くも寒くも無く、人影も少ない。尾根へ出て、サクラの木が目立ち始めると山頂は近い。
お昼の12時10分、浅間嶺(せんげんれい)山頂の少し手前の見晴らしの良い処(展望台)で、車座になっての大休止。この頃から薄霧がでてきて、大岳山や御前山などの景色はぼんやりとしか見えなくなり、それが少し残念だった。皆で暖かいおしるこなどを啜りながら、和気あいあいと楽しい時間が通りすぎる。
浅間嶺の山頂から少し下ると、あずまやの建つ小平地の浅間高原に出る。ここでトイレ休憩の後、浅間尾根をさらに西へ向かう。辺りは明るい雑木林。雨がぱらつき始めたけれど、出揃った新緑に溺れそうになりながら、私たちの会話は弾んだ。所々に咲いているヤマツツジの朱赤色の花が緑色の景色にアクセントをつけている。
人里(へんぼり)への道を左に分け、なだらかな坂道を登りきると本日の最高地点・一本松(大沢山)へ辿り着く。ここで皆が小休止している間、私は一人道を右へ逸れて大沢山のピークを確かめてきた。一本松というくらいだから何処かに立派な松の木があるのだろう、と思って捜したけれど、見つけることはできなかった。樹林に囲まれた狭い山頂には三等三角点の標石がポツンと立っているのみだった。帰宅してから国土地理院の三角点情報を調べたら、正式な点名は石宮(標高930.23m)となっていた。
サル石なる岩壁(意味がよく分からなかったけど…)を右に見て、さらに直進。やがて分岐を左折して数馬の里へひたすら下る。
麓の近くで特大の葉っぱのホオノキに大きな白い花が咲いているのを見た。モクレンの花に似た美しさだった。ホオノキはモクレン科なので、さもありなんと思う。
南秋川の浅間尾根登山口(標高約600m)へ下山したのは午後3時30分。武蔵五日市駅行きの次のバスまで1時間30分以上の待ち時間があったので、予定通り、ここから更に車道を西へ約10分ほど歩き、「数馬の湯」へ立ち寄って山の汗を流した。
帰路の五日市線、電車の窓の外は何時の間にか本降りの雨だった。
* 浅間尾根コースについての補足説明: 多摩川支流の北秋川と南秋川を分けているのが浅間尾根ですが、今回のミニ縦走コースは五日市と塩山を結ぶ交易路として利用された道、とのことで、かつては人馬が盛んに往来していたようです。急坂がほとんどなく、膝に負担がかからないこと、そして下山地には温泉があること、などの理由から、特に中高年の初級ハイカーにお勧めのコースです。桜の季節や新緑の季節は勿論、紅葉の頃もいいと思います。展望を楽しむ冬枯れの稜線歩きも一興、とのことで、四季折々に楽しめるコースのようです。
なお、浅間嶺は双耳峰で、東峰をこのハイキングコースが通っています。
檜原温泉センター「数馬の湯」: 「三頭山」の頁を参照してください。
立て札(サル石)の前で暫し立ち止まる。
「サルの手形ってなに? どこよ? どれがそれ?? わっかんな〜い…???」
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