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1泊2日・日光霧降高原の山旅(前編)
No.403 赤薙山〜丸山
令和2年(2020年)10月12日(月) 雨と・・・霧 マイカー利用

赤薙山〜丸山
霧降高原付近の略図
まず「天空回廊」から登り始める
天空回廊
深い霧が・・・
小丸山を通過
雨は止んだけれど・・・
ツツジ類の紅葉
まるで日本庭園のような・・・
赤薙山の山頂にて
簡単で温かくて美味しくて・・・
おにぎりツナチャーハン
ここもガスだった・・・
濃霧の丸山山頂

霧の霧降高原

《マイカー利用》 …日光IC-《車25分》-霧降高原〜キスゲ平〜小丸山1601m〜赤薙山2010m〜丸山1689m〜八平ヶ原〜霧降高原-《車10分》-日光霧降(大江戸温泉物語) 【歩行時間: 5時間20分】
* 翌日=日光霧降…霧降高原〜大山トレッキングコース〜霧降の滝…
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページ(赤薙山)へ


 今月(10月)から都民も「GoToトラベル」の仲間入りをさせてもらって、いよいよ私達も正々堂々と「GoTo山」を唱えることができるようになった。で、楽天トラベルで日光の霧降高原(きりふりこうげん)辺りを検索していたら、ポツンと1軒「大江戸温泉物語 日光霧降温泉 日光霧降」というちょっと長いネーミングの宿泊施設を発見した。1週間前だったが、予定日が平日だったこともあり、割と楽に予約が取れたのは望外だった。

 日光ICから色づき始めている霧降高原道路(県道169号線)に進んで約25分、標高1350mに位置する霧降高原の大きな駐車場(無料)にマイカーを停める。ここは一昨年の湯ノ倉山登山(奥会津)の帰路に立ち寄ったことのあるキスゲ平園地で、佐知子とそのときの思い出話などをしながら登山の準備をする。そして午前9時10分頃、小雨降る高原ハウス(霧降高原レストハウス)の脇から、「天空回廊」と呼ばれる1445段の階段を登り始める。この長い階段はスキー場のゲレンデ跡地に作られたものだそうで、周囲は広々とした草地だ。今では(夏の)ニッコウキスゲの群落などを楽しめる観光地になっている。
 「天空回廊」終点の小丸山展望台までの標高差約240mが、けっこうなアルバイトだった。常日頃の鍛錬不足がたたり、途中の展望デッキなどでも休憩したりして、もう既に青息吐息だ。雨は止まず、ガスはますます濃くなってきて、流石に霧降高原だね、と空笑いしながら会話する私達夫婦だった。…じつは、ここからが本格的な登山道だった。
 道端にぽつんと置かれたような小丸山1601mの山頂標識を通り過ぎる、と道は徐々に険しくなってくる。一面のミヤコザサの原や潅木帯(ツツジ類や潅木化したノリウツギ、ヤハズハンノキ、ニワトコ、ナナカマド、カラマツ、ダケカンバ、コメツガ、シラビソなど)が入り交ざる明るい空間を…それらの植物を観察しながらゆっくりと…ゼーゼー云いながら登る。急勾配で一部荒れた登山道なので、けっこうきつい。
 何時しか雨は止んでいたけれど、視界は数十メートルのガスだ。ルート(踏み跡)が微妙に分かれていて分かりにくい箇所が出てくるが、尾根を外さなければ問題はなさそうだ。ツツジ類の一部(ドウダン…?ヤシオ…?)がきれいに紅葉している。
 赤薙山(あかなぎさん・2010m・コニーデ火山)の静かな山頂に着いたのは12時10分頃だった。木々に囲まれていて展望はないけれど、赤薙神社の地味な鳥居や石祠などのある、まるで和風庭園のようなシックな山頂だ。三等三角点の標石の傍らに腰を据え、コンロに火をつけて「コンビニおにぎりツナチャーハン(*)」を作って食べる。少し寒くなってきたので、温かい食事がなによりだ。

* コンビニおにぎりツナチャーハン: おにぎり+ツナ缶+マヨネーズ少々をフライパンで炒めます。おにぎりのノリは剥がしておいて食べるときにちぎってかけます。簡単な割にはけっこう旨いッス。…じつは登山関係のテレビ番組で、山渓の萩原氏が勧めていたのをパクりました。

 赤薙山の山頂から来た道を途中まで下り、道標に従って小丸山手前の分岐を左折する。そして少し下って急坂を登り返すとまったりとした丸山の山頂1689mだった。広くて明るい山頂部だけれど、如何せんガスが濃くて何も見えない。東〜南面が大きく開けているので、晴れていれば日光などの市街地方面の展望がよさそうだが、少し残念だ。ベンチで小休止の後、八平ヶ原(やっぺいがはら)経由で、日没時間を気にしながら…情緒ある笹原やダケカンバ林や若いブナ林を通り…いそいそと下山する。
 高原ハウスのある霧降高原の、(朝と同じように)閑散とした大駐車場に戻り着いたのは16時15分頃だった。ここから今日の宿「大江戸温泉物語・日光霧降」までは、マイカーで10分足らずの距離だ。

大江戸温泉物語 日光霧降: 宇都宮日光有料道路の日光ICから霧降高原道路を進み約20分の、霧降高原キスゲ平と霧降の滝のほぼ中間地点に位置する。全国展開の(システム化された)大きいホテルチェーンの日光霧降支店、といったところ。ひなびた一軒宿にこだわりたい私としては、かなり妥協しての今回の宿泊だったが、まぁ「GoToトラベル」で超割安感なので、痛し痒しといったところだ。泉質はナトリウム・カルシウム・塩化物炭酸水素塩泉。無色透明無味無臭。最上階(6F)にある大浴場の内湯や展望露天風呂からの眺望は一級品。廊下の西側の窓からは、私達が今回歩いた赤薙山や丸山などの日光連山も間近に眺めることができる。それらは一見の価値があると思う。食事はバイキング形式。人気の宿とみえて、部屋はかなり埋まっていたようだ。

 佐知子の歌日記より
 幾筋も赤くそがれた山肌の赤薙山に惑いつつゆく
 ツナピラフコンロで作る君がいて食べるばかりのわれとなりたり
 日の暮れの早まる秋と競いつつ ひたすら下る霧降高原


次項「大山トレッキングコース」へ続く



ナナカマドの紅葉
赤薙山の山頂部:まるで日本庭園のような…
葉縁が白くなりかけている
一面のミヤコザサ

No.462「日光霧降高原をハイキング」 この後(2023年9月)、同山域を歩いたときの記録です。

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