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沖縄・5日間の山旅日記・そのA
No.450 嘉津宇岳(かつうだけ・452m)
令和5年(2023年)1月23日(月) 高曇り レンタカー利用

沖縄本島の略図

嘉津宇岳の略図
和名はオナガサイシン
カツウダケカンアオイ?
島大谷渡:チャセンシダ科の常緑多年性のシダ植物。熱帯性〜亜熱帯性
シマオオタニワタリ
嘉津宇岳の登山道
滑る滑る〜
嘉津宇岳の山頂
下山開始!
大石林山を観光
奇岩が林立
悟空岩
巨大ガジュマル
御願ガジュマル


濡れた岩が滑る滑る

@1月22日=羽田…那覇空港…与那覇岳登山…国頭村
A1月23日=国頭村…嘉津宇岳登山口〜嘉津宇岳(往復)…八重岳桜の森公園…大石林山…国頭村 【歩行時間: 1時間40分】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ
B1月24日=雨・島内ドライブ観光…名護市
C1月25日=名護岳登山熱田岳登山…玉泉洞…南城市
D1月26日=…那覇空港…東京

 ※移動はレンタカー


 国頭村(くにがみそん)のホテルで7時からの朝食後、ゆっくりと支度してから、ホンダの小型HV車(レンタカー)に乗り込み、カーナビをセットする。未明からの雨はまだ少し降っているけれど、天気予報の通り、走り出して間もなくすると上がってきた。今日一日は何とかなりそうだ。

 県道70号線→県道2号線→国道58号線→名護市街→国道449号線→本部半島(もとぶはんとう)と進み右折して、舗装された市道へ入る。間もなく勝山公民館の脇を通り過ぎて、カーナビの指示に従ってさらに高度を上げると、標高約280mに位置する嘉津宇岳登山口の広い駐車場に着いた。ここにはトイレも展望台もあるけれど、車は一台も停まっておらずガラ〜ンとしている。「嘉津宇岳・安和岳・八重岳自然環境保全地域」と題した名護市の解説板をじっくりと読んで、軽ぅ〜くストレッチしてから歩き始めたのは9時10分頃だった。
 階段状を少し登ると足元は岩っぽくなってくる。周囲はイスノキやクスノハガシワなどの照葉樹や大きなシダ類(ヘゴなど)の生い茂る亜熱帯性の原生林で、冒険心をくすぶらされる登山道だ。エゴノキやヤブツバキの落花が足元を飾り、何気に…小さなミカンのようなカキのような…フクギの実(もしかしてリュウキュウガキだったかも?)も地面に落ちている。当地の特産で絶滅危惧IA類のオナガサイシン(カツウダケカンアオイ)と思しき小群生を(たまたま)見かけたり、頭上の樹木に着生していた大型シダ類のシマオオタニワタリ(絶滅危惧IB類・EN)をじっくりと観察できたのは、後から思うと超ラッキーだったかもしれない。
 いい感じの山道だけれど、石灰岩質の岩も土も…雨上がりで濡れていることもあり…ものすごくよく滑る。急勾配になってくると益々滑って、危険さえ感じる。もう殆ど三点確保で一歩ずつの、本格登山だ。
 辟易しながらツルツルのゴロ岩を登り切って、ようやく1点360度展望の、尖がった岩だらけのステキな嘉津宇岳の山頂に辿り着いた。さっさと歩けば(多分)登山口からは30分もかからない歩程だと思うけれど、私達は慎重に歩いて50分ほどかかった。名護市街や名護湾などの展望が素晴らしく、八重岳453mや安和岳(あわだけ・432m)もすぐ近くに見えている。古期石灰岩が浸食してできたカルスト地形であるらしいが、インスタ映えのするというこの岩場の、二人だけの山頂は、すこぶる居心地が良い。気掛りだったのは外来種のタチアワユキセンダングサが(ここにも)咲いていたことだ。当地では「さし草」と呼んでいるらしいが…案外きれいに咲いている。尖がった岩上に設置された真新しい標柱には「天之御中主大神(造化三神)」と書かれてあるが…、はて…?
 ここでちょっと不安がよぎり、サーモスの熱いコーヒーを飲みながら夫婦会議。こんなに大変な(濡れて滑って歩きにくい)山道を、計画通りにここから安和岳〜三角山〜古巣岳と縦走して周回するのは、膝痛と腰痛を抱えている今の私達には危険すぎるかもしれない、という緊急動議だ。…で、来た道をゆっくりと注意して下りましょう、ということになった。私達の夫婦会議の結論は、いつも低い方へ流れる。しかしそれ(縦走コースを断念する)は、安全・安心登山の見地から、案外と正しい選択だったのかもしれない。
 足場が悪いけれど、居心地の良い山頂に小1時間ほども佇んでから、来た道を、植物観察などをしながらまったりと下り、登山口の駐車場に戻ったのは丁度お昼の12時頃だった。

 時間の余ってしまった午後は島内のドライブ観光をすることにした。まず、近くの八重岳桜の森公園の辺りで沖縄そばを食べてから、見ごろに入っているカンヒザクラの花見をする。日本一早咲きの桜の名所であるらしい。
 それから沖縄本島の北側をぐるっと一周して、やんばる国立公園内の大石林山(だいせきりんざん・旧名は金剛石林山)なども、入山料(シニア料金@900円)を支払って、じっくりと観光ハイキングする。こちらも古生代に海の中で形成された石灰岩が、地殻変動によって地表に現れてできた地形であるという。切り立った奇岩が林立する独特の風景を見て回ったり、やんばるの森の散策コースにも足を延ばしたり、とか、なかなか楽しかった。
 たっぷりと一日を遊んで、国頭村のホテルに戻ったのは夕方だった。明日は名護岳登山の予定だけれど…、雲行きが怪しい。

* 嘉津宇岳(かつうだけ)について(補足): “恰幅のよい円錐カルストの山容と展望のすばらしさ”もあり、嘉津宇岳は昔から人々に親しまれてきたといいます。分県登山ガイド(山と渓谷社)の「鹿児島県・沖縄県の山」の該当項の記述によりますと、琉球王朝時代から大正時代の初期までは、嘉津宇岳が沖縄本島の最高峰と信じられていたようです。実際の沖縄本島最高峰は与那覇岳(よなはだけ・503m)で、第2位は八重岳453m、第3位がこの嘉津宇岳452m、ということになります。ちなみに、沖縄県の最高峰は石垣島の於茂登岳(おもとだけ・526m)です。

 佐知子の歌日記より
ごつごつの石の山なり嘉津宇岳滑らぬようにと踏み締める岩
犬や獅子ゴリラの表示にそう見える奇岩珍岩大石林山
(だいせきりんざん)



嘉津宇岳の山頂はファンタスティック!
名護市街越しに名護湾
南面に名護湾を望む
標柱には天之御中主大神(造化三神)と書かれています
西面に安和岳を望む

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