|
No.500 柏木山(かしわぎやま・305m・飯能) 令和8年(2026年)1月24日(土) |
||
→ 地理院地図の該当ページへ 近所の図書館で借りてきた「絶景低山コースガイド・関東周辺(山と渓谷社)」から、前回(1月5日)の新倉山に続いて、今回は埼玉県飯能市の市街地近く(奥武蔵の東端付近)に位置する低山・柏木山を歩くことにした。そのガイドブック(該当項の文:打田鍈一氏)のコース紹介によると、歩行距離6.9km、累積標高差470mの8の字型の周回コースとのことで、後期高齢者の今の私達には適していると思われた。そのサブタイトルの「…大展望の隠れ名山」に心惹かれたことも、動機の一つだ。 ★ 柏木山(かしわぎやま・303m): 別名はタカドッケ。多峯主山(とうのすやま・270m)、龍崖山(りゅうがいさん・246m)と合わせ「飯能三山」または「飯能三名山」と呼ばれることもあるようです。 飯能駅北口の2番乗り場から(1時間に3本程度出ている)国際興業バスに乗ると、10分足らずで永田大杉バス停に着く。気温は低いけれど快晴で、日が当たるとポカポカしてくる。分厚い上着を脱いで、歩き始めたのは9時45分頃だった。 まずは、自然のロケーションに優れた吾妻峡に下り、薄氷の浮かぶ入間川をドレミファ橋で渡る。このドレミファ橋には床板(橋桁)がなくて、橋脚のようなコンクリート製の飛び石を…ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドォ~と口ずさみながら…ポンポンと飛んで渡るようにできている。フィールドアスレチック的な、子供が喜びそうな、大人も楽しい、ワイルドで面白い「橋」だった。 “いきなりの渓谷風景”に感動してから再び舗装道へ出て、それから暫く進むと、10台程度でほぼ満車状態になっている「あかね尾根道コース入口駐車場(茜台駐車場)」が道路沿いにあった。このこじんまりとした駐車場の脇が柏木山の東の登山口になっていて、少し上ると近くの多峯主山(とうのすやま・270m)などが見渡せる展望地(茜台自然広場の一角)へ出て、ここでも小休止。 この茜台自然広場から四辻(柏木山方面)へ向かう一般登山道は、現地の案内板などによると3通りあるようだ。↓ ★ 茜台自然広場付近から四辻までの3コース ① ジャンダルム尾根コース(北コース): すごいネーミングですが、ごく普通の整備された尾根道であるらしいです。 ② あかね尾根ハイキングコース(ホタル谷コース): “谷”コースなのに“尾根”コースと呼ぶのかしら? ③ 百年ナラ尾根コース(南コース): ナラの古木が点在する深山ムードのコース。 私達夫婦はちょっと迷って、とりあえず道型のはっきりしている真ん中のコース(ホタル谷コース)を登ることにした。…リョウメンシダやベニシダなどのシダ類の緑が美しいホタル谷コースは、しかし30分足らずで登り切り、四辻で北コースと南コースに合流する。やがて赤根峠への道を左に分けて、右側のゴルフ場(飯能くすの樹CC)との境でもあるフェンス沿いに進み、「富士見の丘」と呼ばれる狭い角度の(富士山方面の)展望地でも小休止。それから20分ほどもなだらかに登り、冠毛をつけたコウヤボウキの目立つ箇所を過ぎると間もなく、約360度展望の柏木山の山頂に到着した。腕時計を見ると11時50分だった。 柏木山の小広い山頂部のあちこちには…奇特な方がいるもので…手作りのオブジェ(木工人形)が飾ってある。2~4人掛けのしゃれた木製のベンチとテーブルがいくつかあって、其々の席に数組のハイカーたちがくつろいでいる。たまたま山頂標石の傍らのベンチ(特等席だ!)が空いていたので、そこに腰掛けて、都心のビル群や…なんと、スカイツリーも見えている…丹沢や奥多摩の山々などの大展望を楽しみながら、まずペットボトルのお茶を口に含んでからおにぎりや鶏の唐揚げを食べたり、チョコレートを齧ったり、サーモスの熱いコーヒーを飲んだりして…至福のひとときを過ごした。 食後、例によって柏木山の山頂部をウロウロと歩いて、方位盤などを参照しながら、山座同定を楽しむ。丹沢山塊の右手(北側)に聳える大室山とそのさらに右手に聳える奥多摩の大岳山ははっきりと同定できたけれど、その2座の間に見えるはずの富士山は残念ながら雲の中だった。この日は、それがちょっと残念。 柏木山の山頂でまったりと時を過ごし、下山開始は12時40分、南へカモシカ新道を下る。指導標に従って登山道と林道を下り、約10台が停まれそうな駐車場(南側の柏木山登山口)を通り過ぎ、一軒家のある苅生(かろう)分岐を左折して、赤根峠の広場からも左折して、再び登山道をなだらかに登る。赤根峠は埼玉県の飯能と東京都の青梅を結んでいた峠跡、であるらしい。 やがて四辻へ出て、下りは「百年ナラ尾根コース(南コース)」を辿る。その尾根沿いは…文字通りコナラの古木が目立つ…天然林(二次林=つまり雑木林)だった。樹林の隙間からは里の風景や飯能の街並みなどが垣間見られ、それにも情緒がある。右前方(北~東面)に多峯主山(とうのすやま・270m)~天覧山197m~龍崖山(りゅうがいさん・246m)などの近くの山が大きく見え出して間もなく、振り出しの茜台自然広場の一角にドスンと着地する。それからは来た道を辿って、例のドレミファ橋の吾妻渓谷をもう一度堪能したりして、永田大杉バス停から14時42分の飯能行きのバスに乗る。 飯能駅北口の駅前からはメッツァ行きのバスに乗り換えて、宮沢湖温泉「喜楽里別邸」で山の汗を流した。入浴後のビールがとても旨かったことは、云うまでもない。 飯能市街に隣接する柏木山を含むこの山域は、なるほど、魅力的な小径が縦横に張り巡らされた、ハイキングによい処、だと思った。私達にとっては安・近・短でもあるし、またいつか歩いてみたいなぁ~。 [この日の自宅から自宅までの歩数計:22616歩] …それにしても…、本山行記録が「私達の山旅日記」の第500回目になるなんて…、感慨深いものがある。平成6年(1994年)8月の第1回目「鼻曲山」から31年5か月…、なんか、あっという間だったような気もするけれど…。 ★ 柏木山の標高についての謎: 柏木山の山頂標石の隣りに2級基準点(点名:柏木山)の標石があります。国土地理院サイトの基準点成果等閲覧サービスを利用して基準点成果表(調整:平成24年3月9日)を調べてみたら、標高は304.88mとなっていました。なので…、25000図やガイドブックやネット情報や現地の標識などでは柏木山の標高は303mとなっていますが、もしかして正しくは304.88m(≒305m)じゃないかなぁ、と推察しました。だからなんなの、というほどのことではありますが…。 ★ コース上の植生について: その殆どはスギ・ヒノキの人工林にコナラ、ヤマザクラ、シラカシなどの天然林(雑木林)が交ざる、関東山地の低山によくみられる植生です。意外と天然林の割合が多く感じましたので、それもこの山が気に入った理由の一つです。…平凡な植生、と云ってしまえばそれまでですが…、平凡というのはつまり自然ということで、人の目と心をやさしく包んで疲れさせません。私は「平凡」が大好きです。 ● コース上で観察のできた樹種: 落葉広葉樹→コナラ、クヌギ、イヌシデ、ヤマザクラ、ホオノキ、など。 常緑広葉樹(照葉樹)→シラカシ、アラカシ、シロダモ、ヤブニッケイ、ヒサカキ、イヌツゲ、アセビ、ヤブツバキ、アオキ、など。 常緑針葉樹→スギ、ヒノキ、アカマツ。 落葉or常緑→ツツジ類、など。 ★ 本コースで歩き足りないと感ずる方は、多峯主山、天覧山、龍崖山などと繋げて歩くとより充実した山歩きになるかもしれません。 佐知子の歌日記より 関東の平野を広く見渡して柏木山にて病を忘る プチリッチな特急ラビューはトイレ良し池袋までビール飲む夫 |