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No.54-2 金時山1213m Part2
人気の山は、やっぱりそれなりにいぃ!
*** 前項「金時山Part1」からの続きです ***

金時山・略図
まず「夕日の滝」を見物
夕日の滝

富士山は雲がくれ
猪鼻砦へ到着

山頂直下の急斜面にて
もうすぐ山頂だ!

神山がうっすらと見えている
金時山の山頂にて

雪面に座り込んで・・・
熱々の天玉うどんだ!


そのC 夕日の滝から金時山
平成28年(2016年)1月22日 晴れ時々曇り
雪道の金太郎コースを楽しむ

小田原駅…伊豆箱根鉄道大雄山線・大雄山駅(関本)-《バス30分》-地蔵堂〜夕日の滝〜猪鼻砦跡(丸鉢山962m)〜金時山1213m〜長尾山1144m〜乙女峠〜乙女口(泊)〜仙石-《バス》-小田原駅 【歩行時間: 5時間(雪道)】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ

 今回は北側(足柄平野側)からの入山で、山の仲間たち3人と、ルンルン気分で(ちょっと古いかなぁ…)、地蔵堂バス停から歩き始めたのは午前9時50分だった。まず金太郎の生家跡・金太郎遊び石の脇を通り、金太郎が産湯をつかったとされる「夕日の滝」を見物する。夕日の滝から猪鼻砦(いのはなとりで)を経由して金時山の山頂を目指すこの地蔵堂ルートは、南足柄市のパンフレットによると「金太郎ハイキングコース」というそうだ。

 しかし、4日前(1月18日)に関東地方を襲った大雪の影響を甘く見過ぎていた。沢に沿った山道の積雪が徐々に深くなってくる。ツボ足でなんとかなるのだが、踏み跡の分かりにくい箇所があったりして、けっこう苦戦する。普段の鍛錬不足がたたって息が切れてくる。たかが金時山、と思ったのが大間違い。そういえば、登山口から金時山山頂までの標高差は、南側(箱根の仙石原方面)からは約550mだけれど、今回の北側(地蔵堂)からだと約800mなのだ。距離も長いし…、雪道は倍疲れる。ふぅ〜。

 スギ・ヒノキ林が殆どだが、高度を上げてくるとナラ、ヤマザクラ、ヒメシャラ、そしてブナなどの天然林もチラホラ。林床の主はスズタケやアズマネザサなどの篠竹だ。その篠竹のヤブを漕いで、ようやく足柄峠からの林道に合流するとホッとする。この明るく開けた合流地点には「猪鼻砦跡」と題した説明板が立っていて、ここは足柄城の南方を守備する砦として重視されていたことなどが書いてある。ネーミングの由来については “金時山から足柄峠方向へ下る尾根の最初のピークに位置しており、御殿場側から望見すると、ちょうど猪の鼻の先端部の形に見えるため「猪鼻砦」と名付けられたものと思われる” とのことだった。山頂標識は無かったけれど、丸鉢山とも云うらしい。西側が大きく開けていて御殿場の街並みやその頭上の雲を被った富士山がよく見えている。南側には目指す金時山がピラミダルに聳えている。近いが…、まだまだ遠そうだ。

 荷上げケーブルの建物辺りから急勾配になる。木製の鳥居をくぐってから、アルミ製の階段をぜーぜー云いながら登る。この階段は山頂まで12個あるらしい。…5個目までは勘定していたが、あとは覚えていない。なにげに、上空が暗くなってきて小雪が舞ってきた。振り返ると、(富士山の右手の)北面だけが何故かくっきりと晴れていて、御坂〜道志〜丹沢の峰々が山座同定型に整列しているのがよく見える。

 茶屋の裏手から金時山の(懐かしの)山頂に到着したのは午後1時15分頃だが、ここでいきなりショックだったのは、山頂のテーブルなどに“これでもか”というくらいに表示してある「火気禁止」の貼紙だ。山頂で鍋を囲む(そして小宴会)のを楽しみにしていたのだけれど…。おまけに、肝心な富士山は雲隠れしたままだし…。なので、ひっそりとした良い感じの山頂だったけれど早々に引き揚げて、(ついに)軽アイゼンを装着して、長尾山へ続く次の小ピークまで移動した。そしてその道端にレジャーシートを広げて、神山の中腹で噴煙を上げる大涌谷や仙石原高原・芦ノ湖方面を眺めながら、エビ天や玉子がたっぷりと入った熱々の鍋うどんを(なんとか)食べることができた。メンバーたちは(もちろん私も)、「山頂でコンロを使えないなんてちょっと解せないなぁ…」 とブツブツ言っていた。何時の間にか小雪は降り止んで、薄日が射している。風も弱いので、それほど寒さは感じない。

* 金時山山頂部での「火気禁止」について、下山後に調べて分かったのですが、通常はとても混雑しているので多くのハイカーにテーブルを使ってもらうために、との茶屋の配慮だそうです。…それならば“混雑時のみ火器厳禁”とでも表示すればよさそうなものですが…。やはり火事などの危険性も鑑みてのことだと思われます…。
 私たちはそのとき、山頂部は何処でも火気禁止だと思い込みましたが、それはテーブル上のことだけだったようです。テーブル以外の場所(つまり地べた)ではコンロ使用は可であるらしいです。


 長尾山を登って下って、これも懐かしの乙女峠へ出る。しかしがっかり。やっぱり富士山は雲の中だ。そしてもっとがっかりしたのが乙女峠からの展望の“広がり”だ。展望台はあるのだが、昔(H13年11月)と比べると視界が塞がっていて、御殿場の街並みはもちろん、富士山の眺めも微妙なのだ。冬枯れの季節でさえこれだから、葉が茂る季節にはもう殆ど富士山展望はないだろうと思う。そう、西側の樹木たちが成長しているのだ。それはそれで喜ばしいことなのだけれど…、ちょっと悲しい。以前は“乙女峠からの富士山の眺めは箱根外輪山の稜線中随一”と云われていて、私もここからの富士展望に大感動したことがあるのだ。…それやこれやはもしかして、ここにある乙女茶屋が廃屋化していることと無関係ではないのかもしれない…。

 ずんずん下って、乙女口に下山したのは午後4時頃。意外に疲れた今回の山行だったけれど、私にとっては今シーズン初の雪道ということもあり、メンバーにも恵まれて、とても楽しかった。予約してある近くの宿で、さぁ、これからじっくりと“反省会”だ。多分みんなの結論は同じ…されど金時山…だと思うけれど。

冬の金太郎コースを登る
沢の渡渉(夕日の滝〜猪鼻砦跡)
猪鼻砦までの上りが長く感じた
近いが・・・、まだまだ遠そうだ。
猪鼻砦から金時山を目指す
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乙女峠バス停から歩き始めます
乙女峠登山口

白八汐:ツツジ科の落葉低木
シロヤシオの落花

山道にて
オオキノコムシの仲間?

空木(卯木):アジサイ科の落葉低木
(ヒメ?)ウツギの花

下山路にて
公時神社の奥の院

そのD 乙女峠バス停から金時山
令和4年(2022年)5月24日(火) 薄晴れ
辛うじてシロヤシオが咲き残っていた!

…横浜駅西口…(高速バス・東名綾瀬で乗換)…乙女峠バス停〜乙女峠〜長尾山1144m〜金時山1213m〜金時宿り石〜公時神社奥の院〜公時神社〜仙石-《バス》-箱根湯本・弥次喜多の湯(入浴)… 【歩行時間: 3時間10分】

 何時ものメンバー(夫婦)での、久しぶりの箱根・金時山。今回は御殿場側の乙女峠バス停からの、初めての入山コースだった。仙石側、及び足柄平野方面からのアプローチとの違いを確認したかったこともあった。

 横浜駅西口から河口湖行きの富士急・高速バス(レイクライナー)に乗り、東名綾瀬で小田急の高速バス(新宿発の箱根線)に乗り継いで乙女峠バス停で降りる。…東名高速の交通渋滞で、時間が大分スポイルされてしまった。高速バス便はけっこうな頻度で運行されてはいるが、ここはやっぱり、時間の確実な電車を利用(御殿場駅まで電車利用・御殿場駅前からバス利用)したほうが良かったかもしれない。

 あの「うゎ〜!」と叫びたくなるような(パステルカラーの)新緑の時季は少し過ぎていて、盛夏のような緑豊かな山(=森)だった。富士山方面に終日雲が出てしまっていたのも残念だったが、なんと、シロヤシオの花が未だ、辛うじて咲き残っていてくれた。木の花の季節のこととて、ツクバネウツギ、ウツギ(卯の花)、カマツカ、ヤマツツジなどもきれいに咲いている。足元にはキンポウゲ(ウマノアシガタ)やミツバツチグリなどが咲いている。

 山頂部も山道も、大勢の子供たちで大賑わい。…といっても、事前に先生方から注意されているのか、山頂部の中学生たちは「黙食」を守っていたし、下山路で追いついた保育園児たちも…、思ったよりもずっと静かにはしゃいでいた。小さな子供たちが一生懸命に岩場を下る姿がとても可愛らしくて、私達の頬は緩みっぱなしだった。…保育士たちの気の配りようは大変だったのではないかと推察するけれど…。
 乙女峠のバス停を10時30分頃に歩き出し、随所で休憩して山頂部でお弁当を食べて、公時神社コースで下って仙石バス停に着いたのは15時15分頃だった。それから(15分に1便は出ている)路線バスに乗って箱根湯本へ行き、駅近の「弥次喜多の湯」で山の汗を流した。
 人気の山は、やっぱりそれなりに良い、と今回もしみじみと思った。

 新型コロナウイルスが流行して早2年5か月。収束傾向にあるからなのか、もう(いい加減)慣れたからなのか、山道でマスクをつけているハイカーはほとんどいなくなった。(屋外では)マスクは不要、とする政府見解も出たようだ。…ようやく、といった感じだが…。

* 各金時山登山口の標高について: 金時山の登山口はいくつかありますが、その代表的な登山口の標高を書き並べてみました。どのコースが楽ちんか、凡その目安にはなると思います。…まぁ、その差は微妙ですが…。
 ・乙女口バス停の登山口:約730m
 ・乙女峠バス停の登山口:約800m
 ・公時神社の登山口:約700m
 ・金時登山口(矢倉沢峠コース):約665m
 ・地蔵堂(金太郎コースの始点):約420m


  佐知子の歌日記より
 園児らは「疲れた」「ヤッホー」とさまざまに金時山を登り下りぬ

箱根湯本温泉「弥次喜多の湯」: 箱根湯本駅から徒歩4分の、宿泊もできる温泉施設。箱根登山のシメ(打ち上げ)には好位置にある。露天も内湯もほど良い広さでゆっくりと入浴できる。無色透明無味無臭のアルカリ性単純泉。一部循環、ヌルヌル感あり。日帰り入浴料の@1,000円(土・日・祝は1,200円)は、この地では(これでも)安いほうだと思う。食堂はないけれど、自販機のジュースや缶ビールなどで喉を潤す空間はある。もっとも、一歩表に出れば色々なお店があるので、それで充分かも。なんと云っても駅近なのがいい。下山後に立ち寄る際、箱根湯本駅裏手の高台にある「かっぱ天国」との選択に迷うかも。

箱根湯元温泉「かっぱ天国」については、No.18「駒ヶ岳から神山」の項を参照してみてください。


山頂で憩う中学生たち
金時山の山頂にて
鎌柄:バラ科カマツカ属の落葉小高木
カマツカの散房花序

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