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No.382 乳頭山(烏帽子岳)1478m
令和元年(2019年)7月24日(水) 高曇り時々小雨 レンタカー利用
「乳頭山」の略図
第3日目
前方に孫六温泉が大きく見えてきた!
黒湯から孫六温泉へ

林床はネマガリダケ(チシマザサ)です
まず、ブナ林を登る!

主稜線は近い!
オオシラビソが疎になってきて…

小雨に煙る…
主稜線(孫六分岐)へ出る!

あちこちに群生して咲いていました
ヨツバシオガマ

セルフタイマーで撮りました
乳頭山の山頂

振り返ってシャッターを押しました
田代平から乳頭山を望む


花と展望・秋田の山旅5日間 そのA
男の人ってオッパイが好きなのねぇ〜

第1日(7/22)=羽田空港…秋田空港…駒ヶ岳登山…国見温泉
第2日(7/23)=国見温泉…抱返り渓谷…田沢湖一周観光…乳頭温泉「黒湯」

第3日(7/24)=乳頭温泉郷・黒湯温泉〜孫六温泉〜乳頭山〜田代平〜大釜温泉〜孫六温泉〜黒湯温泉-《車5分》-妙之湯 【歩行時間: 5時間40分】
第4日(7/25)=妙之湯…森吉山登山…打当温泉
第5日(7/26)=打当温泉…角館・武家屋敷などを散歩…秋田空港…羽田空港
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ


*** 前項「秋田駒ヶ岳」からの続きです ***

 13年前(2006年)の9月上旬に乳頭温泉郷の「鶴の湯」から大白森を往復したことがある。そのときの草原の山稜から南・東面に見えていた山で、すぐに同定できたのは(ひときわ天を突く)岩手山と(かっこいい)秋田駒ヶ岳と、もうひとつは特徴的なかたちの(ピョコンとした)乳頭山だった。→No.209「大白森」 だら〜っとした(キレのない)山容の山が多いこの地において、矢張り乳頭山は特異な存在なんだと思う。なので、気になっていたというか憧れていたというか、の乳頭山については今回の“秋田の山旅5日間”からは絶対に外せなかった。
 「男の人ってほんとにオッパイが好きなのねぇ〜」 とまた誰かさんに云われそうだが、そういうことではなくて、乳頭山がかなりの「花と展望の山」であるらしいということが登山動機の真相なのだ。…多分。
 岩手県側の呼称は烏帽子岳と云うらしいが…。

 第3日目(7月24日): 孫六コースから乳頭山 
 秘境情緒にあふれた乳頭温泉郷「黒湯温泉」の朝湯にまったりと浸かり、7時からの朝食を食べてから徐に歩き始める。登山コースは…迷ったのだが…黒湯のスタッフの方から「一本松沢を登るコース(黒湯コース)よりも孫六温泉からのコース(孫六コース)の方が歩きやすいですよ」と教えていただいて、素直にそれに従うことにした。
 黒湯の少し下流(距離にして200m弱)に、矢張りシブい黒板の外壁が印象的な孫六温泉があり、その奥から右折して登山道へ入る。雨が降ったり止んだりしているけれど、明るいブナ林(ブナ-ネマガリダケ群落)が続き、とても良い気分だ。やがてアオモリトドマツ(オオシラビソ)が優勢になり、そして森が低く疎になり、灌木と草原のたおやかな山稜(田代平の一角)へ出る。
 その分岐を右折して(東の方向へ)少し進むと田代平山荘(無人小屋)がある。この地域のご多分に漏れず、建物も室内もとても小ぎれいだ。小屋前の(登山道から少し外れた)小広い空間に小さな池(池塘)があって、小雨に煙る乳頭山の山頂部が見え隠れしている。
 もうずっと、キンコウカ、ヨツバシオガマ、ハクサンシャジン、ハクサンボウフウ、イワイチョウ、イワショウブ、ミヤマトウキ、タチ(コバ?)ギボウシ、ニッコウキスゲ、ワタスゲ(綿毛)、シロバナトウウチソウ、(ミネ?)ウスユキソウなどが次から次へと咲いている。灌木ではハクサンシャクナゲがきれいに咲いていて、(ガク?)ウラジロヨウラクは少し、アカミノイヌツゲとイワハゼ(アカモノ)は赤い実をつけている。気品のあるオノエランも…少しだけれど…観察することができた。
 そして岩っぽくなってきて、急登すると360度展望の乳頭山の山頂だった。…しかしこのときはガスっていて、周囲は真っ白だ。南側は急崖になっていてけっこうな迫力…というか恐怖を感じた。さもありなん、ここが乳頭部分なのだ。静かでいい感じの山頂だったけれど、セルフタイマーで証拠写真を撮って、早々に踵を返した。晴れていれば昨日登った秋田駒ヶ岳や明日予定している森吉山、そして八幡平岩手山などもよく見えただろうに…、それがちょっと残念。
 田代平山荘まで戻って、その庇を借りて昼食(宿の弁当)とする。それから尾根道を(北西へ)直進して、つまり田代平の端から端までを(花と池塘を愛でながら)歩き続けた。
 田代平の景観を一言で云うと「小さな尾瀬ヶ原」ということになるだろうか。この頃から薄日が射してきたこともあるけれど、八幡平(裏岩手縦走コースなど)をも彷彿とさせる素晴らしい尾根歩きだ。
 やがて道はぬかるみが多くなってきてズボンの裾が汚れるけれど、まぁ仕方がない。小白森から大白森への道を右に分け、蟹場温泉・大釜温泉方面へ向かってひたすら下る。しかし全然飽きることはない。何と云ってもブナとネマガリダケの自然林だ。エゾアジサイが道端に咲いている。
 大釜温泉前にドスンと着地したのは14時40分頃だった。そして左折して、ヨツバヒヨドリの目立つ林道を15分ほど(なだらかに上って)歩くと振り出しの孫六温泉で…、それから尚10分で黒湯温泉の駐車場だ。
 今日の宿はすぐ近くの妙之湯だ。ブナ林と草原の山歩きと乳頭温泉の名湯を巡る、私達にとってはパラダイスのような山旅が続く。

* 乳頭山の登山コースについて(補足): 乳頭山の一般登山道について、秋田県側からは今回歩いた蟹場温泉口と孫六温泉口からのコース、そして黒湯温泉口からのコースがあります。岩手県側からは滝ノ上コースや平ヶ倉・千沼ヶ原コースなどがあるようです。また、南八幡平縦走路として(南側の)駒ヶ岳方面からのものや(北側の)大白森などの八幡平方面(裏岩手縦走路)からのルートもあります。私的には、その大縦走はかなりの魅力で、もう少し若ければ是非やってみたいのですが…。

乳頭温泉郷「黒湯温泉」: 名湯として名高い乳頭温泉郷には7軒の温泉宿(鶴の湯、妙乃湯、黒湯温泉、蟹場温泉、孫六温泉、大釜温泉、休暇村乳頭温泉郷)があるが、それぞれがけっこう離れて建っているので、何れも一軒宿の趣だ。その中で最も奥まった処に位置しているのがこの「黒湯」で、他の温泉宿と似通った黒い外板壁の建物群が印象的だ。独立して建つ“上の湯(混浴)”や“下の湯”などがあり、宿泊客は近くの銭湯へ行くような感じで、サンダル履きで風呂へ行く。これは情緒たっぷりだ。もちろんいい感じの“内湯”もある。泉質は単純硫黄温泉で硫黄の匂い。微かに白濁で、木枠の湯船に源泉掛け流し。其々の洗い場にも湯が四角い木桶にじゃんじゃん流れ落ちていて、柄杓ですくって使い放題。これが本当の贅沢というものだ。ロケーションや風呂はもちろん、宿の対応も料理もとてもよかった。1泊2食付き(トイレあり・TVなし)で一人12,570円は(今回の山旅で利用した温泉宿の中では)割安感かも。朝食は7時から、と他よりも30分早いのも(ハイカーにとっては)ちょっと嬉しい。もっと早くしてくれるともっといいのだけれど…。
 外部サイトへリンク 乳頭温泉郷「黒湯温泉」」のホームページ

乳頭温泉郷「妙之湯」: 〜非日常を楽しむモダンジャパニーズの空間〜がそのコピーだが、何となくそんな感じの宿だった。まぁ、良く云えば“丁寧で洗練された・高級感”ということだけれど、悪く云うと“やり過ぎのリップサービス”といったところで、ちょっと肩がこる。受付時や食事時の説明など、もう、これでもかこれでもか、という感じなのだ。(多分)マニュアル通りのセリフに必死なのだと思う。あれ、覚えるの大変だったろうな、と感心する。
 金の湯(赤茶色に濁る:マグネシウム・カルシウム硫酸塩泉:湧出時は無色透明:僅かに酸味:酸性)と銀の湯(無色透明:単純泉:中性)の2種類の源泉があり、其々に効率よく入浴できるように工夫されている。1泊2食付き(トイレなし)で一人14,560円。朝食は7時30分から。
 外部サイトへリンク 乳頭温泉郷「妙之湯」」のホームページ

 次項「森吉山」へ続く

  佐知子の歌日記より
 湯の花が浮かぶ湯舟は木のかおり乳頭温泉黒湯につかる
 キスゲ咲く乳頭山への登山道 小雨に濡るる君と我のみ
 雨あがりふりさけ見ればたおやかな乳頭山はほんに乳の型
 館内の使用説明ていねいで覚えきれずにわたし流にする



田代平を通過
ヨツバシオガマ、ニッコウキスゲ、・・・
ヨツバシオガマ、ニッコウキスゲ、ワタスゲ、・・・

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