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2017.9.23
前回(2017.7.17)の続き。『スチュワーデス物語』、『西部警察』を当時あって今ないものに加えたいが、どう定義したらよいのだろう。「予算のかかった民放ドラマ」、あと長編だってことかしら。だとするとおそらくテレビ以外の娯楽が増殖して(スマホのゲームとか、Netflix とかソーシャルメディアとか)スポンサーに対して安値で枠を提供している=そこまでの予算がつかないってことなのでは。さらにだとすると2016.9.24とかでは、リアルロボットアニメに話を絞ったのでプラモの売り上げがその作品の人気の指標でありかつその売り上げによってスポンサーの投資を回収できることが前提であるような書きっぷりをしていたのは、これはかなりリアルロボットアニメ特有の話だということになる。逆の言い方をすると、プラモがない大方のほかのアニメでは視聴率だけがほぼ唯一の指標ということになる(80年代当時を前提としていることに注意)*1*2。かつ民放ドラマとは異なって、現代においてアニメの場合は(おそらく)パッケージ(DVD, BD他)の売り上げが指標になっていて、視聴率=スポンサーが本来売りたい商品(家電メーカーならエアコンとか)の広告としての役割をそのアニメが果たしているかどうかはもはや指標になっていないのではなかろうか。
だとすると、作品のパッケージがペイしさえすればよい、すなわち作品全体としてはプラモにこだわる必要はない(そこにこだわるのは玩具メーカーだけ)、すなわち玩具メーカーの発言力低下すなわちロボットアニメの作品数の減少という帰結しかもたらさない*3。ということはすなわち、リアルロボットアニメの時代(リアルロボットアニメが週に何本も放映されるような時代)というのはパッケージメディアがない当時だったからこそありえたということだろうか。ただ、パッケージを買う=購買力がある=子どもではない=大人が楽しめる作品である必要があるということを考えると、リアルロボットアニメのようなある程度年齢が高くなっても楽しめる作品群が現れなければ*4、アニメは今でも子どもが楽しむものである時点で卒業するものとして捉えられていて(下記注3も参照)、そもそも大人向けアニメを作ってパッケージで費用を回収しようという発想がなかったかもしれない。
それとも、単にアニメとかマンガで育った世代が大勢を占めるようになった時点で必然の結果なのだろうか*5。(だとすると民放ドラマがパッケージで費用回収しているイメージが全くないのはどういうことだろうか。)
ていうのを誰かどこかで根拠を持って語ってくれていないかしら。パッケージで費用回収云々は実際にはパッケージ以外の関連商品もあったり今どきは動画配信もあったりで、細かくはもっと論拠が必要。
*1 視聴率がどうだったらスポンサーはペイしていると判断しているのかはいまいちわからないが。
*2 本当にプラモの売り上げだけで番組に投資した額が回収できるのか若干謎だが。プラモを製品として企画して実際に製造販売するコストも当然あるわけで。
*3 それは視聴率時代も、視聴率さえ高ければプラモにこだわる必要はないのでは?と言われればそうだが、当時はアニメの視聴者が限定的であって視聴率をそもそも期待できず、アニメ番組の本数を一定以上に増やせなかったであろう点を考慮する必要がある(理論的には、現代同様大人向けのアニメを当時制作することもできたのだろうが、当時の常識として無理だっただろう)。
*4 リアルロボットアニメだけが貢献したわけではないだろうが。
*5 特にマンガは大人向けマンガが70-80年代には市民権を得ている。しかしマンガと比べるとDVDを買うのは値段的なものなのか、はたまたテレビでタダで観られるのにあえて買うことによるものなのか、ある種の敷居の高さがあるような。それでもなおかつ買う顧客が一定数見込めることが民放ドラマとの違いだろうか。だとするとそれは作画とか音楽とかを「語れる」ところが大きいのでは。そしてその源流はやはり80年代あたりにあるのでは。
2017.7.17
実際には前回(2017.5.23)の続きでもなんでもないのだが、前回のあとあの当時ってどんな雰囲気だったけと思い出してみて、ふとまとめてみた。主にTVとその周辺。今後の何かの参考になるかというとたぶんならない気はしつつ。順不同。
当時あって今ないもの
- 子ども向け実写番組
- 「あばれはっちゃく」、「まんがxx物語」あたり。
- 松本零士作品のTVアニメ
- 80年代後半くらいまでは映画のTV放送とかあったような。
- 藤子不二雄作品のTVアニメ
- のぞく「ドラえもん」。
- 永井豪作品のTVアニメ
- 80年代の時点でほぼ再放送だったかも。「ゴッドマジンガー」とか?
- 手塚治虫作品のTVアニメ
- まあ90年代以降も散発的にはあるのだが。24時間テレビの特番がやけに記憶に残っている。
- ゴールデンタイムのアニメ、特撮。
- のぞく一部長寿作品。
- タツノコアニメ
- 新作はなくとも80年代なかばくらいまでは再放送あったような。
- 世界名作劇場
- 再放送は今でもある?
- 東京ムービー作品
- 「ルパン」以外。80年代なかばくらいまでは再放送あったような。
- 日本アニメーション
- 世界名作劇場と同じことかも。
- 葦プロ作品
- どこまでをそれと定義してよいかわからないが。
- ぴえろ作品
- どこまでをそれと定義してよいかわからないが。
- 学研の科学、学習
- ある時期まではTV CMがあったような。
- 日本船舶振興会のTV CM
- 80年代末まではあったような。
- 学年誌
- 80年代以降もある時点まではあったので80年代としてことさらに取り上げるべきではないかも。
- 「ルパン」の再放送
- 最後はいつだったんだろう。
- 「ガンダム」の再放送
- 同じく。80年代なかばまではわりとあった気が。
- 「ウルトラマン」の再放送
- 同じく。80年代なかばまではわりとあった気が。
- 声優が歌う主題歌
- 今でもあるかもしれないが、「怪物くん」、「さすがの猿飛」、「愛の若草物語」あたりのようなのは今ではありえないような。
- 定番歌手
- 堀江美都子、山野さと子、串田アキラ、MOJO、たいらいさおあたり?
- 代表的?絵柄
- 美樹本晴彦、安彦良和、高田明美。杉野昭夫、大塚康生は70年代かもしれない。
- 代表的声優
- 野沢雅子、水島裕、古川登志夫、井上真樹夫、島本須美、古谷徹、中尾隆聖、肝付兼太、八奈見乗児、永井一郎。左記は個人的な偏見。
- 代表的作曲家
- 山本正之。それ以外思いつかないが…。アニメに限らないがRe:minder - リマインダー | 80年代音楽エンタメコミュニティ、エキサイティング80’s!は示唆的。
- OPのSE、歌詩字幕
- 特に前者は撲滅されたような。
- キャラクター玩具、服
- 今でもあるのだろうが何かが違う気がする。
- 図鑑で怪獣、ロボットの内部構造を見せる
- 今もある??
- ロボダッチ、ダイヤクロン
- なんと評していいかわからないが…。
- 宇宙ものシューティングゲーム
- 今でもなくはないのだろうけれど。「スターフォース」、「スターラスター」その他。
- 大きくなれよ、わんぱくでもいい、ハイリハイリフレ、マルコメ
- なんて言ったらよいのだろう…。全部食べ物なのだが、別に食べ物系ってわけでもなく。
- 終戦記念特別番組
- 個人的な記憶では50周年の後一気に減った気がする。
- 21世紀が明るい未来
- いま22世紀のことを語る人がいないことも特徴的なような。
今あって当時ないもの
- インターネット
- 現実生活と作品と両方に影響。
- スマホ
- 同上。
- DVD他セル媒体
- 作品の作り方に影響。
- 家庭用録画メディア
- 作品の作り方に影響?
- 衛星放送
- 影響はあまり想像つかないが…。
- カードゲーム
- ジャンルの創出という点で影響。
- 個人情報という概念
- 当時より今の方がはるかにキツいという意味で。例えばマンガ単行本の巻末お便りとか。
- TVの自主規制
- 当時より今の方がはるかにキツいという意味で。「バカ殿様」とか。
- ××製作委員会
- セル媒体の出現とあわせてとらえるべきかも。
2017.5.23
前回(2016.9.24)の続き? 個人的な感覚では、「バイファム」放映当時は、なんとなく近い将来に人類は火星に到達するくらいの期待感があった。それがどれくらい一般的な感覚だったのかはわからないが、1972年を最後に火星はおろか地球以外の天体に45年(2017年現在)も人類が降り立つことがないとは、当時誰も思っていなかったのではなかろうか。月への有人飛行というのは、そうしてみると実利的なメリットはなく(コストに見合うだけのという意味で)、冷戦のさなかであればこそ法外な予算をつぎ込むことが可能だった。1983年当時は、まだそういうビッグイベントの記憶が鮮明で、宇宙ものの作品が子どものワクワク感をくすぐるものとして働きえて、ゆえに視聴率をとれると判断、企画されたのではないか。かつ、まだ戦後40年たっておらず冷戦中で第三次世界大戦に現実味があったからこそ、兵器+宇宙+玩具としてのロボットが結びついたのではないか…ということを誰か当時の資料から実証してくれないものか*。
逆に昨今そういうアニメが流行らないのは、宇宙開発が縁遠いものになったからとも考えている。火星有人飛行が実現したりすればけっこう変わるかもしれないが、いろいろなものを度外視して国家的な予算をつぎ込むことはないだろうという気がするし、だからこそ80年代に兵器+宇宙+玩具としてのロボットが結びついたのはある意味幸運なできごとだったと考える。
てなことを考えていたら『1983年のロボットアニメ』なるムックが。同工異曲的だと思ったら、過去の『グレートメカニックG』の再編集だった。しかし、当時の設定画とかダイジェストストーリーとか90年代ならともかく、今どき必要なのだろうか。もっと当時の評価とか、地域別何曜何時にどの作品が放映されていたとか、年代別選局コース(?、17時からは何チャンネルで何を見て的な)みたいなののほうが。まあ設定画やダイジェストは確実に書けてページ数もとれるけど、自分で調べるのは金も時間もかかるからなあ。そうでなかったら3大作品以外にももっと紙幅を割いて、ダメな作品がどうダメだったのかとか、あるいは3大作品でも学年誌での紹介っぷりみたいな脚光を浴びないところとか。はたまた、当時ブームが過ぎ去ったと思われる松本零士作品の当時の扱いとか、劇場版が3作とも公開済みでなおかつまだ「Ζガンダム」は影もかたちもなくプラモと再放送だけだった「ガンダム」は当時どういう位置づけだったのかとか、1983年と銘打つからにはもっと当時の空気が伝わるものが読みたい。あくまで個人的な願望であって、それがペイするかはわからんが。
* 逆にもし米ソが宇宙開発ではなく人工知能、量子コンピュータ、核融合炉の開発にしのぎを削っていたらそういう方面のアニメ作品が大量に生まれた時代になったのかもしれない。(とはいえ、国家的なプロジェクトという点では、月までロケットを飛ばすのは、60年代当時すでに確立されていた技術の延長・拡大で、後は金にものを言わせるだけだが、人工知能その他は実現方法を確立するところからだからそんなあやふやなものに国家の威信をかけるとは思えないし、宇宙開発は戦争で優位に立つうえでも有益であり、何よりわかりやすさという点で訴求力があるので、月面有人飛行以上に妥当なプロジェクトはなさそうだが。そして商業アニメという点では前回までに書いたとおり玩具を売り上げられるからこそ作品が乱立したわけで、ロボットあるいは何かしら玩具と結び付けるのが困難な技術をテーマにしたアニメが多数制作されるとは思えない。それとも「レザリオン」みたいなのが多数制作された…?)
2017.4.23
神保町のブックダッシュで、"HELLO, VIFAM"のシングル盤(アナログ)を見かけた。500円。「翔べ! ガンダム」が1000円、「星のデジャ・ブー」が300円という微妙な値付け。
2017.3.26
『グレートメカニックG 2017 SPRING』の「機甲界ガリアンよ再び!」に大河原邦男のインタビューが載っていた。「バイファム」のレコードのジャケットには力を入れたような発言があった。それよりは70年代後半から80年代なかばの時代にデザイナーとしてもう少し違った立ち回りができていたならばというようなことを言っていたのが気になった。具体的にどういうことなのかまでは踏み込んでいなかったが、なんとなく想像してみるとあまりに職人的に仕事を受けていて、もう少しビジネス的なこと(作品の、ではなく自分の役回りの)を考えていたら、自分の、もしくは業界におけるメカニックデザイナーの立ち位置が変わっていたのではないかというようなことだろうか。あくまで想像というか憶測だが。
2017.2.26
39光年先、7惑星に生命?表面に水の可能性 (読売新聞) - Yahoo!ニュース、まさか地球からの観測で40光年先のことがここまでわかるようになるとは。「バイファム」制作当時はそこまで考えていなかったのではなかろうか。というかククトニアンが活動していることも観測でわからんもんかね。小惑星帯から発せられるはずのないものが検出されたとか。
2017.1.9
『アニメスタイル』010の最後のほうに、没になったアニメ企画として「地球外少年少女」というやつが掲載されていた。すばらしく「バイファム」感ただよう企画だったのだが、解説文に「最近トンと見なくなった」趣向の作風であるといったようなことが書かれていた。やっぱそうなんだよね。それって結局いまアニメを観るのが誰なのか/誰向けにアニメを制作すればいいのかってことなのかしら。
2016.12.25
宇宙飛行士、無重力で眼球に異常…深刻な視覚障害に悩む原因が判明|ギズモード・ジャパン、むーんこの程度のことすら深刻な問題になる、かつ今になって原因がわかるようでは、意外なほど無重力は人間に影響するってことか。「ガンダム」どころか「プラネテス」の世界すら怪しくなってきたような。人間が宇宙に行くのではなく、ロボットが宇宙に行くほうが現実的なのかも…。
2016.10.10
「バイファム」話なのか微妙だが、ステルス戦闘機F-117が初飛行したのが1981年とたまたま知ってちょっとショック。世の中に存在が知られるようになったのが1988年なのでやむを得ないのだが、もし1981年に公開されていたらリアルロボットアニメのデザインにもかなり影響を与えたのではないか。これぞ21世紀の戦闘機という衝撃が相当大きかったはず(実際にはそうではないのだが)。どのアニメのロボットも軒並み直線的なデザインになっていたんじゃないかと。リアルロボットアニメの時代が二度と来ないことを考えると返す返すも残念。
2016.9.24
前回(2016.8.28)の続き。「バイファム」の制作者はスポンサーの意向を理解していたが、それよりは作品性を重視していたという仮説を立てるとしてどのように論証するかちょっと道筋を考えてみた。
まず「プラモデルが収益の源泉で」と前回書いた点について。TVアニメにおける金の動きについて細かい解説を見たことがないのだが、「プラモデルが収益の源泉で」と言うためには、言い換えると、プラモデルのメーカーが主要なスポンサーでかつその意向がその作品の内容にまで直接影響を及ぼすためには、出資比率がそうなっている必要がある。「バイファム」は1社提供ではなく、つまりほかのスポンサーもいたわけで、彼らの方が出資額が大きいのだとすれば、前回書いたような、地球側のRVの種類を倍に増やすような露骨な施策は必ずしも必要ない。あくまで視聴率が稼げればよいので*1。これについてわかるすべはおそらくなく、『超攻速ガルビオン』がタカトクトイスの倒産で打ち切られたことが傍証になるくらいか。(むろん作品ごとにどの会社がどの程度出資しているかは異なるわけだが。)
また、スポンサーが作品の内容に介入するには、それが可能であるような制作体制でなければならないが、これまたわかるすべがない(ムックとかを調べなおせばわかるかもしれないが…。)。端的には脚本があがったらスポンサーの担当者がチェックする流れになっている等。ただどの程度の粒度で介入しているかはさておき、アニメ/それ以外を問わず横やり的な話はよく聞くのでおそらく何がしか注文はつけているのだろう。
いっぽう制作者が作品性を重視していたかは客観的にはわかりづらい。ものすごくプラモデルメーカー寄りに考えると、どうせなら4クール作品ではなく2クール作品を2本作って、かつ2クール目に主役機Mk2を登場させたり(敵のライバル機も2クール目で交代)、あるいはそもそも主役級を複数台登場させるくらいしてもらいたい*2。実際には80年代にはそこまで露骨な作品はなかったわけだが、おそらく前者については当時は制作側の体制が追い付かない(4クール作品x1と2クール作品x2だと、おそらく、1本の作品を生み出すのに、作品の放映話数にかかわらず固定で最低かかる作業工数があるだろうから後者のほうがより工数が必要になる)ことと、録画もできなければパッケージメディアもなく、ネットもない時代においては、作品が視聴者に定着するのにある程度話数(期間)が必要で、2クールアニメではそれが不足していたのではないか。
という外部的なフォーマットではなく内容にも目を向けて同じようにメーカー寄りに考えると、主役機には毎週活躍してほしいし、敵メカはなるべく何機種も多く登場してほしいだろう。が、ロボットだけ大量に登場しても視聴率を稼ぐ=視聴者の人気を得ることができなければ本末転倒だ。上記のように録画もパッケージメディアもネットもなかったのだから、視聴率が低いのにプラモの売り上げが高いという状況は考えにくい。しかし、スポンサーとしては視聴率が高くなるように作品を作れとは言えても、具体的にどうすれば作品が視聴率を稼げる内容になるかどうかは制作者の手腕に依存する。しかも、リアルロボットアニメの嚆矢である「ガンダム」はモビルスーツだけでなく、作品性によって人気を得たわけで、作品性重視の姿勢は「バイファム」においてはさらに説得力がある。
そうすると可能性は二つあって、一つは、プラモの売り上げにはこだわらないが視聴率にはつながる作品を作ろうとしていたか、もしくは、視聴率にすらこだわらず自分たちの作りたい内容にこだわっていたかのどちらかになるのだろうか*3。結果だけみると後者ということになる。「バイファム」の場合、2クールで打ち切りの危機を迎えた原因はどちらかというと視聴率という認識なので。とはいえ、結果としてどうだったのかとどのような意図を持っていたかというのは全く別の話だ。
と、ここまであえてなるべく「バイファム」の具体的な内容には立ち入らず外形的というか模式的にというかだけ考えてみたのだが。これ以上論を進めるとなると作品の内容を吟味したくなるが、知りたいことがあくまで「意図」だとすると、けっきょく真意を知るにはムックや当時のアニメ誌のインタビューをあさるしかないだろう(それとて本音を吐露しているかどうかはわからないが、そこまで来ると我々には知りようがない)。
そんなことは初めからわかっていると言われればそのとおりなのだが、何だってこんなことを書いているのかもう一度まとめると、(1)TVアニメのフォーマットはどうやって利益を上げるかの仕組みに左右されている(「バイファム」で言えばプラモの、現代ならパッケージメディアの売り上げ)。(2)しかるに、「バイファム」の制作者はそれに対しそこまで敏感ではなく、それよりも作品性を優先した。(3)そのことは結果的に作品単体に対しての後世の評価は高めたかもしれないが、長期的にはよい結果をもたらさなかった(?)*4。いや、(3)は、そのことは80年代的な事象であって、現代では起こり得ないことだった、くらいにしておくべきか*5。((3)はあまりこだわりないので…。)
で、この(2)なのだが、感覚的には、1クール目の展開(バイファムが活躍しない)*6、前半における敵ライバルメカの不在*7、トゥランファムの扱い(もっとバイファムを食って活躍してもいいはず)あたりからすると、やはりプラモの重要度は低く、視聴率についてはさすがに意識はしていたけれど、結果的には読みが甘かった…とかじゃなかろうか。うーむ「パーフェクト・メモリー」あたりをちゃんと読み返すべきなのだろうか…。
しかしメーカーもどこまでまじめに売り上げ予測を立てていたんだろうか。あれだけ作品がひしめいていて、かつ購買層の購買力(お小遣い)も限定されていることを考えると、カニバリズムに陥ってもおかしくないのだが。それを見越してロボットの機種数とか登場タイミングをコントロールしていたとはとても思えない。
*1 細かく言えばグッズが売りあがる必要はあるのだろうが。
*2 後者について両方やっている「ガンダムSEED」はそうとうなもんだ。
*3 考えられるパターンはあと二つあって、プラモも売りあがるし視聴率も高いパターンと、プラモは売りあがるが視聴率は低いパターン。後者は本文で述べたように考えづらい。前者にあてはまった作品は実は「ダグラム」くらいしか結果的にはなかったような?
*4 これはリアルロボットアニメ自体の凋落と、「バイファム」のその後の展開がOVAに限られていたことを念頭に置いている。が、(2)と(3)の間のつながりは別の議論が必要か。
*5 現代におけるTVアニメの作り方の変化と(何ちゃら製作委員会)、リアルロボットアニメという作品性なるものが売りで、かつプラモの売り上げ(とそのための視聴率)以外にタガが存在しない80年代の違い。
*6 これが許されるということはスポンサーは実は、少なくともこの段階ではたいして現場に介入していなかったのではないかという疑念が。
*7 これもよく許されたもんだ。
2016.8.28
英文解説で、「80年代前半はリアルロボットアニメの時代である」というようなことを書いた。じゃあなんでリアルロボットアニメ(時代とまでは言えなくてもコンスタントに新作が制作される状況)が長続きしなかったのかということがずっと引っかかっていたのだが、最近次のような仮説を思いついた。
リアルロボットアニメは、プラモデルの売り上げありきである。ところがTVゲームが人気になってくると(ファミコンの発売は83年7月)、これまでプラモデルに支出していた視聴者が、TVゲームを購入するようになった。視聴者の可処分所得は限られているので、プラモデルが売れなくなり、スポンサーが儲からない = リアルロボットアニメも制作されなくなる…。(もしかしたら視聴者の時間もTVゲームが奪ったかもしれない。TVゲームに忙しくてアニメを観ていられない。)
しかしこれを実証するのはけっこう難しいような…。ただ、近年のTVアニメの儲け方は明らかに昔とは変わったし、儲け方が逆にTVアニメ自体のフォーマットを決めていて、その点で、消費者がアニメを含めてどの娯楽にどれだけお金(と時間)を使ってくれるかにTVアニメの栄枯盛衰が左右されているのは否定できないような。
そういう外的要因に着目した検証ってどっかで誰かやってないもんかね。論拠となる数字集めがかなり面倒くさそうだが…。
と、これだけだと「バイファム」度が薄くてあんまよくないな。無理やり続けると、上記のような構図を「バイファム」当時の人間はどの程度意識していたのだろうか。プラモデルが収益の源泉で、それがそのままリアルロボットアニメというジャンルの作品の生死を分けているのだとすると、「バイファム」は例えば、地球側のRVの種類を倍に増やすとか、そうでなくとももっと早くにバイファムが活躍するような展開にしていてもよかったような…(むろんそれが純粋に作品として見た場合に良作あるいは名作になったかは別なのだが)。当時に比べると、現在のほうが明らかに儲かるかどうかを意識した作品作りをしている気がするというか…。まあ過去の失敗に学んだということなのかもしれないが…。
2016.8.11
もうそんなになるのか: ハッシュタグ #スタジオ・ライブおめでとう40周年、スタジオ・ライブ創立40周年 - うしにひかれて。「らでぃっく」40周年記念号はちょっと見てみたい。
2016.6.12
+ 白い髷帽子 +、「ピグマリオ」の大地の女神ユリアナでぐぐっていたらなぜかロディを見つけた。
2016.3.21
トークショーに行ってきた。全体的な雰囲気はTAAF2016「これぞ芦田豊雄だ!」感想まとめ - Togetterまとめ、現生界電網通信 |「これぞ芦田豊雄だ!」スペシャルトークショーに行ってきた!、「これぞ芦田豊雄だ!」スペシャルトークショー : 未来への迂回路、虹色ブログ 芦田豊雄先生トークショーレポ、まぐ(裏) (の当日)あたりを。
映画館でトークショー? 収録したのを流すのかと思いきや、さすがにそんなことはなく。諸事情で「なぜあれがない!?」って作品もあるという話があり、で「バイファム」がまるで流れなかったので、まさかと思ったら、最後に「バイファム」が。ひさびさに「バイファム」の最終回を観た。何度観てもあの艦長はうさんくさいな。そして両親と通話する場面はいらなかった気もする。4クールかけて最後までたどり着くっていうあの達成感(?)は80年代ならではだし、こういう大団円も今はやれないだろうから、そういう意味では必要な場面なのかもしれない。カチュアの顔に紙飛行機の影が映るのは、よく考えるとどこに光源があるんだ?って感じが。
トークショーでは、「『ヤマト』での口の描きかたは「ムーミン」っぽい」、「あちこちにガールフレンドがいた」「それはあえて言わなかったのに」あたりが記憶に残っている(その他は上記リンク先を参照)。しかし全員OBなんだよなー。なぜか(?)。あと全員マジメというかフツーというか、「OUT」でのノリしか知らなかったので、アレ?って感じだった。
「ガリバーボーイ」のOp.は「暴流愚」と似たような構図がけっこうあった。
2016.3.28追記
2016.3.7
【アニメ功労部門授賞記念】「これぞ芦田豊雄だ!」スペシャルトークショー | 上映プログラム | 東京アニメアワードフェスティバル2016、とりあえず申し込んだ。けっこう席も埋まっていることだし。
2016.2.28
信頼と品質を確立するあなたのライフパートナー「Vifam(バイファム)」【公式】オンラインショップ、……。たぶん商品の登録区分(分野)が違っているってことだよね。
銀河漂流バイファム同人誌 「OP曲“HELLO, VIFAM”で、通信をしている彼らを漫画化」 : アキバBlog、今さらだがほしい。
2016.1.11
デヴィッド・ボウイの大回顧展、2017年春、日本上陸決定! ? Qetic、なんちゅうタイミング。
2016.1.9
神保町のブックダッシュで『別冊アニメディア』1と『ジ・アニメ』特別編集を見かけた。たぶん2014.9.23のときの在庫がそのままになっていると思われる。このときも書いたけれど、やっぱり流通量が減っている気がする。前回からさらにつけ加えるなら新作が毎年放映されていて、それの関連書籍も出版されているとなると単純に店頭に陳列するスペースも足りないのかもしれない。 2016.1.11掲載。
2015.12.20
何となく頭に浮かんだ。13人が「バイファム」の経験をしなかったとしたら、つまり一般人としてそのまま育っていたとしたらどういう大人になっていたのか? それこそたとえばバーツは田舎の国道沿いのガソリンスタンドを経営しているとかでもまったくおかしくないのだが。ただ、これを考えようとすると、クレアドとベルウィックがそのまま発展していったとしたらどういう社会になっていたのか、というのをまず考える必要がある。
というのは、よくよく考えると、家族ぐるみでクレアドに移民するというのはけっこう酷な話で、それだけで子どもにとっては人生の選択肢がかなり狭まるように思う。たとえばクレアドに高等教育機関がある気がしない。もしかしたら急ピッチで開発する予定だったのかもしれないし、ベルウィックに行けってことなのかもしれない。はたまた未来のことなのでその辺はちょちょいのちょいなのかもしれない。そうだとしても、クレアドでつける職業って何があるんだっけ? 開発初期段階って時点ですでに一般人としての生活はできず、開発事業に従事する以外選択肢がないのでは?? あるいはやはりベルウィックならそれなりの市民生活を営める?
というあたりで思考がややズレて来て、以下のようなことを考えた。たぶん演出の都合上というかで一般人が戦争に巻き込まれた感を出したかったのだと思うけれど、クレアドの住民は、まっとうに考えると、開発に必要な専門知識・技術を持った人たち(この人たちはおそらく家族ぐるみとかではなく一時的に滞在していずれ交代して地球に戻っていく)と、島流し同然となるのを納得したうえで引き換えに何かを帳消しにされた人たち(他に生活の手立てがないとか、職業にありつけないとか)の両者で構成されることになるんじゃなかろうか。間違ってもスコットやロディたちのような、そこそこ「いいところ」な感じの家の人たちがわざわざ移民してきたりはしないのではないか。
っていうところまで考えた。本来のお題は…、難しいな…。ベルウィックでふつうの社会が成立しているのであれば、前回と差別化できる要素があまりないかも。ていうかむしろ前回が、13人が「バイファム」という人生経験をしたことを軽視しすぎていたのかも。もっとトラウマというかPTSD的になっても不思議ではない。とはいえあまりそっちに振りすぎても暗い方向に行くばっかりだしなー。
2015.9.21
お買い物
題名/名前 | 定価 | 価格 | コメント |
アルミボトル | 1300 | 1300 | バイファムはシルエット。 |
ポストカード | 150 | 150 | LPのジャケット。 |
ポストカード | 150 | 150 | SDバイファムのラスト・シューティング。 |
2ポケットクリアファイル3枚セット | 1200 | 1200 | この展覧会用の描きおろしイラストで、「バイファム」からはジェイナスの正面画。 |
メカニックデザイナー 大河原邦男展と「機動戦士ガンダム」展をハシゴしてきた。後者は「バイファム」はまあ関係ないとして、アドバイスを一つ。ガンダム展→大河原邦男展の順に回るのがよい。ガンダム展のチケットを見せると後者が割引になるので。
大河原邦男展は、会場がかなり狭苦しいせいでとてもじっくり鑑賞はできず。
上記で買ったのは「バイファム」関連な全てではない。他にオオカワラコーヒー(コーヒー豆の入った缶。バイファムの設定画が他作品に紛れて描かれている)、マグネット(LPのジャケット)、湯呑だったかマグカップだったか、アートパネル(何とも形容しがたい写真パネル的なもの。LPのジャケットだったような)、缶バッジなど。グッズ情報2が多少参考になる。なんとなくレシートをアップロードしてみる。 2015.9.22掲載。
2015.9.20
『僕たちが愛した80年代ロボットアニメ』、なんか既視感(既読感?)があると思ったら、「※本書は、2013年12月に発行されたタツミムック『栄光の80年代ロボットアニメ』を再編集したものです」と来たもんだ。『栄光の〜』は2014.2.22で取り上げている。
2015.8.2
知らない間に、『暴流愚』が再刊されていた: 上、下。たしかに「芦田豊雄の遺した唯一の長編コミック」ではあるが、なんでこんな何度も刊行されるのだろうか…。それはそれとして暴流愚の髪形って、いま見ると赤熊とかをイメージしているのだろうかとふと思った。
2015.6.21
前回(2015.6.15)の続き。ちょっとぐぐったら富野由悠季とかバイファムとか今川泰宏とかZガンダムとか - Togetterまとめ、TOMINOSUKI / 富野愛好病 富野監督の絵コンテとかママ4とかF91とかZガンとかバイファムとか今川艦長とか、TOMINOSUKI / 富野愛好病 皆さんに聞きたい:バイファムOPは富野っぽいなのか?を発見。むーん。冨野っぽいのかと言われると考えたことがないのでさっぱりわからん。そもそもどうだと冨野っぽいのか??
2015.6.15
かがみあきら『レディキッド & ベビイボウイ』笠倉出版社、1985年を先日購入した(古本)。帯の「解説 冨野由悠季」という文句に引かれて。そうしたらその解説が「『バイファム』っていう作品を御存知ですか? あの作品の企画のときと、同じ時期だったような気がするんですけれど」で始まっていた。「バイファム」はこの一語だけで、それ以上出てこないのだけれど(かつこの本も「バイファム」とは無関係)、こういう書き方をするってことは冨野由悠季は「バイファム」に、おそらく最初だけとはいえ多少なりとも関わっていたってことか。なんとなく名前を貸しただけかと思っていた。
2015.6.14
前回(2015.5.31)の続き。ものすごい効率がいい燃料電池が発明されたって可能性もあるか。しかしよくよく考えると、バーニア用の燃料と燃料電池の燃料、どちらもジェイナスに積んでいるんだよなー。ジェイナス自体は核融合炉だったはずだから、それのありあまる電力を蓄電池に貯めたほうが場所の節約になる気がするが…。
そういや『アニメージュ』先月号の安彦良和へのインタビューが1984年頃のアニメ業界についてかなり示唆的だった。
2015.5.31
前回(2015.4.20)の続き。やはり航空機はジェットエンジンで発電しているらしい。RVがそれをしていない理由を考えてみると。1. RVは、常にエンジンふかしているわけではないし、ふかしているときも常に最大出力とは限らない。2. RVのエンジンで発電して得られる電力ではRVを駆動させるには出力が不足している。3. 地上用RVは地上を歩行するわけで、バーニアをそもそも備えていない。…まあ1.も2.もそれなりに妥当かな。3.は本末転倒な気がする。1.と2.ならどちらかというと2.のほうが説得力があるか。1.は常にバーニアを使うわけではないと言っても、使っているときの方が多いはず。エンジンをふかしていない時の対策としては蓄電池的なものがあれば十分ではなかろうか。2. はRVは航空機と違って腕やら脚やらの関節を動かさなければならず、かつ動かす場面も多いことから、必要となる電力が航空機とは比べ物にならない(電気で関節を動かしているという前提だが)。
でもそう考えるとRVの手足ってムダに電気ばかり食って、それで得られるメリットがそこまであるのかという気が…。「ガンダム」のボール的なものにたくさんバーニアつければそれで事足りるように思ってしまうのだが…。だってRVの武装ってビームライフルだけだし…。
2015.4.20
今さらなんだが、RVが燃料電池を使っているのって、推進装置としてでは当然ないわけだよな。あのバーニアがロケットエンジン的なものなら、それを使って発電すりゃいいと思うのになんでわざわざ燃料電池って設定つけたんだろうか?
2015.3.1
『コミック乱』で連載中の「てくてく」を読んでいたら、ふと「これじゃん!!」と思った(どれ?)。つまり、「てくてく」は子どもたちだけでお伊勢参りに行くって話なのだが、こういう趣向なら戦争という状況に頼らず子どもたちだけの旅ができるのでは…。とはいえ、江戸時代だからお伊勢参りもアリだけれど、さすがに宗教ものは…。いやいや「バイファム」なんだから、両親を訪ねてって話にすれば…、ってそれって「母をたずねて」と同工異曲なんじゃと気づいた。むーん。ていうか宇宙版「母をたずねて」だと、途端にまったくワクワク感がなくて悲愴感ばかりになるのはどういうこった。
2015.1.18
『美術手帖 2015年 02月号』ロボットデザイン特集に『オメガの扉』SCDジャケットイラストが載っていた。
2014.12.15
Pannier Sling - ライフスタイル -バックパック - Deuter - Japan、これの「バイファム」コラボとか作ってくれんかね。スリングパニアーのデザインを一部取り入れたような。
アニメのかたろぐ 1990―1999に『バイファム13』が少々。
2014.11.30
『よみがえるケイブンシャの大百科』なんて本が発売されていたとは。絶対「バイファム」(の大百科)も載っているだろうと思って少し本屋をまわったが、見つからない。
2014.11.22
2014.2.4の続き? 『レシピ・アン〜音楽と料理で幸せのおもてなし〜』の第55回のゲストが富永みーなだった。今なら(2014.11.23)前記URLにまだ顔写真が出ている。なんていうか、年相応なんだけど、ある種の感慨というか。「バイファム」が放映された時代も歴史の一部になりつつあるんだなあと思った。実際に番組に出てしゃべっているのを見たのでなおさらそう思わされる。 2014.11.23掲載。
2014.10.19
月刊テクノポリス表紙集の1984年1月号にある、「新連載・1 楽しいお絵かき ガッツでC.G.! ロリコン大特集」にある「クレア・バーブランド(銀河漂流バイファム) FM-7」が気になる。1984年1月号ということは、前年の12月か11月に発売された号で、編集とかのリードタイムを考えると企画はさらにその前だろう。「バイファム」の放映開始が1983年10月なので、かなり放映初期の段階での企画ということになる。どっちかというと堅いイメージ(だけ)の頃のクレアなので、なんというか。
にしても「ロリコン大特集」とかって今どき銘打ったりしないよな…。「オタク」とか「ロリコン」という言葉に対するニュアンスが現代とは違っていたということか…?
『テクノポリス』なんて古本屋でもあまり見ない気がする。いま中身を確認しようとすると国会図書館に行くのが早道か。
2014.9.23
神保町のブックダッシュで『別冊アニメディア』1, 2と『ジ・アニメ』特別編集を見かけた。あんま特筆すべきことでもない気がしていたのだけれど、最近「バイファム」関連のムックを古書店で見かけることも少なくなった気がする。モノの絶対数が限られているので、年とともに流通量が減っていく結果なのか、現状の所有者がなかなか手放さないのか、それともネットオークションに市場が移ったのか。
実態がどうなのかはさておき、個人的には二番目についてちょっと考えてしまう。僕自身けっこうな冊数のムックを所蔵しているが、金銭的に追い詰められたりとかよほどのことがない限り売るつもりはない。となると、僕が所蔵しているブツが再び市場に出るのは僕がこの世からいなくなって、かつ誰かがそれらを売ることを思いついたときなわけだが、それってそれなりに先のことになるはず。僕ではない他の所有者もかりにもし同じだとすると、当時の視聴者で最年長の部類に入る大学生くらいの人間がぼつぼつこの世を去るのがあと10年後くらいからか。とすると、それくらいの時期になると「『バイファム』ムック5冊セット」みたいにまとまったのが売り出されたりするのかも。 2014.9.29掲載。
2014.8.31
地球人とククトニアンが交配可能という設定ってどうにも無理があると思うのだが、それを無理やりこじつけてみる。「イプザーロン年表」も無理があると思うので。
無理があると思うのは、1983年当時だって、地球の生物が何十億年かえんえん進化してきて、人間もその進化の中で生まれてきたのは知られていたことなわけで、いったいククトニアンの遺伝子はどうなっているのか? ククトニアンはどこから来たのか? というののつじつまがふつうに考えるとあわない。
まったくつまらない考えとしては、たまたま偶然地球とククトで別個に生まれた生物が、たまたま偶然同じ仕組みを備えていたという可能性はゼロではない。が、可能性としてはあまりに低い。また、かりにそうだったとしても、それでもなお別個に進化した地球人とククトニアンがたまたま交配可能というのは無理がある(これも偶然そうだという可能性はゼロではないが)。これはもし両方の星の生物が(別個に生じたのではなく)何らかの理由で同一の起源だったとしても、やはり説明がつかない。「イプザーロン年表」はこの偶然に頼っている。そんな簡単に混血できてもねえ…。
となると、地球人とククトニアンだけが同一起源を持つと考えるしかない。つまり、地球側は人間とそれ以外の生物が同じ起源であるのに対し、クレアド、ベルウィック、ククトで出てきた生物(特にククトの生物)は、ククトニアン以外は全て土着の生物であって、ククトニアンだけはそれらと起源を共有しない。地球人の起源がわかっている以上、いじれるのはククトニアンだけということになるので。
つまり、地球から何らかの手段でククトに渡った人間がククトニアンということになる。だが、何らかの手段とは? 答えはぶっちゃけSF的な手段しかありえないわけで、太古の人類が今より栄えていて超光速航行を実現していたが、その後その文明は滅び去ったか、あるいは「イプザーロン年表」を若干アレンジして、大昔に地球人が何らか地球外生命にイプザーロンに連れ去られたその子孫がククトニアンかあたりくらいしか思いつかない。後者をさらに改善すると、イプザーロンを拠点とする地球外生命が大昔に存在し、彼らは地球人を自星(ククト)に連れ帰った。奴隷ないしは家畜的な位置づけで。ところがその地球外生命の文明は逆に地球人に乗っ取られて、地球人が主人にのし上がった。その下剋上というか反乱というかは多大な犠牲を伴い、その革命?戦争の際にククト他の惑星は居住不可能となった。とかでどうだろう? 第44話の監視していた発言との整合性もまあつくし。
2014.8.9
ARVが武装している理由って、地球軍と接触したからなんだろうか。小惑星帯のコロニーで抑圧的な体制を敷いている限り、そんなすごい武装が必要な気がしない。だとすると地球でさんざん戦争してきたであろう地球軍のほうが圧倒的に強力な気がする。(地の文明の進歩が違うかもしれないってのはあるにせよ。)
そうでないとしたら対リベラリスト? 仮にそうだとすると可能性としては、リベラリストが最近出現したのなら軍がARVで武装するようになったのも最近だし、昔からリベラリスト的な存在が(直接的な連続性がないにせよ)いるのだとしたら昔から武装していたことになる。
いずれにせよ、何かしら敵の存在がいて、かつそれがARV(的な兵器)を保持していない限り、ARVにあんな武装させる必要はないと思う。単なる作業用ARV程度でも生身の人間に対しては十分抑止力になるし、コロニーという資源の限られた環境で、使いもしない兵器を製造したり維持したりする余裕はないと思うのだが。
それとも宇宙生物みたいなのがいるのかねえ。
2014.6.23
『日経エンタテインメント! アニメ名作Special 』にちょろっと「バイファム」が。80年代のリアルロボットアニメの流れ的な話。
『ビッグコミック スペリオール』最新号(っつっても1週間以上前に発売だが)掲載の「チェイサー」で、ディズニーは絵に力が入っているかわりに筋書きは子ども向き、日本のアニメは絵がショボいかわりに大人の鑑賞にたえる話になっているようなセリフがあってなるほどと思った。「チェイサー」は手塚治虫創作秘話的な作品なのだが(うーん語弊があるかも)、「鉄腕アトム」がなぜ人気を博したのかというくだりで前記のセリフが出てきた。80年代リアルロボットアニメもまさに「鉄腕アトム」の直系の子孫だよなあ。単なるレトリックではなく。
2014.5.6
島本和彦「アオイホノオ」(2008.5.15参照)がドラマ化するらしい。どうせなら芦田豊雄が生きているうちならなんか面白いことがあったかもしれないのに(んなわけないか)。ていうかいま生きている人がカメオ出演するとかしないかね。さらにていうかもう6年も連載しているのか。
2014.5.4
『アニメスタイル』005に、吉松孝博が漫画を載せていた。いやたぶん以前の号から載せていたっぽいが、このムックを手に取る機会がなかったので。単に自分がアニメ関係のメディアに触れる機会が少なくなったからだと思いつつも、最近スタジオ・ライブの影が薄い気がするというか、露出が減った気がするというか。なので少し安心した。
ていうかいつの間にかウェブサイトが復活していたのね。芦田豊雄回顧展に行ってきたとき(2012.1.7)にリンクもつけているわりにそういう認識がなかったような。
2014.3.22
「バイファム」な夢を見た。未放映の旧作(?)だか未発売のOVAだかが発見されたのをビデオで観るという。絵柄は旧作。内容は、炭素を珪素に置き換えるガス雲がジェイナスの進路上にいて…ってモロパクりじゃん!!いくら当時だからってありなの??と突っ込んで観ていたところで(現実の)電話が鳴って起こされてしまった。うーむ。パクりだからお蔵入りになったから世に出なかったということなら妙につじつまがあっている。 2014.3.31掲載。
2014.3.12
あきやまるな死去。81produceより。
ちまたのニュースサイトだと59歳となっているが、上記公式サイトだと61歳。どっちにしても早い。特に女性でこの年齢は。にしてもぼつぼつそれだけの時間が過ぎたということかね。
2014.2.22
『栄光の80年代ロボットアニメ』に「バイファム」がかなりしっかりとりあげられていた。
『日経エンタテインメント!』2014年3月号にも「バイファム」がちょびっと。
2014.2.4
永井一郎の告別式の映像で富永みーなの顔を見たらあまりに老けていてびっくり。 2014.2.22掲載。
2014.1.5
新年早々こんなネタで申し訳ない。成人男性向けなので右記リンクをクリックする際は注意されたし。これとかこれとかこれとかこれとか、なんというかツボにハマる人はハマるのかね。
2013.12.15
大河原邦男デザインのiPhone 5/5s用ジュラルミンケース - ケータイ Watch、ここで「銀河漂流バイファム」を出したのはあえてなのか、ふつうに代表作とみなされているのか。
2013.11.24
最近ちょっとした知り合いに「タキザワクミコ」っていう人がいてちょっとドキッとした。
2013.9.23
豊田通商、水素スタンド参入 仏社と燃料電池車向け、なんつーか「バイファム」世界のめぼしい技術で現実味があるのって燃料電池だけだなあ。
2013.8.26
バイファム-A white locus、小説。以前(2004.5.16)に紹介したのと同じサイトの別小説。
HELLO,VIFAM: サントラよもやま、渡辺俊幸ってこれがデビューだったんだっけ? 記憶が。
1/100 バイファム、「13」のバイファムの指って角ばっていた気がするけどなあ。細かいことはともかく、採用試験の作品ってのがなにかグッとくる。
ハロー♪バイファム〜♪ベリーショート萌え〜w、やっぱ模型系は強い。根強いというか。なおカチュアの話は特になく。
リハビリ中 | うえさんのぶろぐ、HELLO VIFAM | うえさんのぶろぐ、もひとつ模型系。
2013.7.24
『イラストレーション』2013年9月号の大河原邦男特集にてバイファムの絵が1枚。スリングパニアー装着の初期案の一つらしい。
2013.6.22
部屋の中を整理していたら出てきたので。著作権的には非常にアレなのでそのうち消すかも。あとファイルサイズが各1MB程度ある。『アニメ新大陸』1997年11月号、同「バイファム13」記事拡大部分、『アニメ新大陸』1998年2月号、同「バイファム13」記事拡大部分、『アニメ新大陸』1998年8月号、同「バイファム13」記事拡大部分、同裏面。
2013.5.4
今期はリアル(系)ロボットものが「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」、「翠星のガルガンティア」、「革命機ヴァルヴレイヴ」となぜか3作も放映されている…的なことを書こうかと思っていたら、『オトナアニメ』#29がサンライズロボットアニメ特集で、しかも「バイファム」がまともに取り上げられていてびっくり。ただ、内容的にはあまり見るものはなく、インタビュー記事に当時の話で新出な(少なくとも僕はこれまで知らなかった)内容が多少あったくらいか。
なお今期の上記新作3作品を観て思ったのは、リアルロボットアニメという定義自体が古くなってきたのかもということ。「バイファム」当時だと、設定や考証だけで一苦労なのでそれを前面に押し出さないともったいないという感じだったけど、最近の制作陣にとってはそんなのは朝飯前で、そういう設定やら考証やらは味付け程度にしか思っていないように見える。昔はメインディッシュだった食材が、いまではダシをとるための材料になっているというか。
2013.3.24
2012.10.8の続き。『ダグラム&バイファムモデルズ 太陽の牙ダグラム&銀河漂流バイファム超立体作品集』が、再版がかかったらしくいきなり地元の本屋の店頭で見つけた。すでに帯が破れていたので立ち読みしかしなかったが。というか内容読んだら買う気が減退した。モデラーでない人が読んでもいまいちありがたみがない。せっかくの「バイファム」本だというのに。
2013.2.28
『マクロス30 銀河を繋ぐ歌声』、これってやっぱり「マクロスサーティ」って読むんだよな…。『マクロス&30』だったらちょっと笑えたのに。『バイファム十三』、『マクロス三十』、うーん。
某ローカル局で再放送していた「クリィミーマミ」を最終回まで観終わった。「バイファム」は80年代アニメの枠を一歩もはみ出ることがなかったのに対し、「クリィミーマミ」はもっと射程が長いというかその後の10年を先取りしていたような気がする。「バイファム」が純粋に懐かしのあの頃の思い出なのに対し、「クリィミーマミ」はもっと古典というか普遍的な何かがあるというか。しかしまあうらやましいくらい贅沢な作品だった。
2013.1.9
『週刊アスキー』今週号p.160に"HELLO, VIFAM"が。
2012.12.16
"Great Mechanics DX"#23の二代目ロボット特集?にトゥランファム(記事中では「トランファム」と表記)が。スリングパニアーには全く触れず。
2012.10.8
本屋で見かけた『戦え! 全日本アニメロボット大全集70〜80年代篇』に「バイファム」が載っていた。編集の人が元"OUT"の編集長のような。
それはそれとして、本屋で探していたのは『ダグラム&バイファムモデルズ 太陽の牙ダグラム&銀河漂流バイファム超立体作品集』なのだが、全然店頭で見かけない。やはり秋葉原に行くしかないのだろうか。 2012.10.21掲載。
2012.9.22
京まふ3つのスペシャル企画!『牙狼』『ヤマト2199』『芦田豊雄&荒木伸吾特別展示』、気づいたら今日明日だよ。東京でもやらんかのう。
"Great Mechanics DX"#22に佐々門信芳インタビュー記事が掲載されている。「バイファム」には触れていないが、「バイファム」を語るうえで外せないこの人のアニメーター歴の話が読める機会もなかなかないということで。
2012.8.4
『TVうたのえほん』感想
当たり前というか当然というか"HELLO, VIFAM"はなく"NEVER GIVE UP"のみ掲載という…。
2012.7.28
お買い物
題名/名前 | 定価 | 価格 | コメント |
栄光社のてれびえほん28『銀河漂流バイファム』 | 280 | 500 | いわゆる?「TVうたのえほん」。 |
京王百貨店新宿店の古書市で購入。他にもたくさんあったが、個人的に興味ある『スラングル』を一緒に買った。 2012.8.4掲載。