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No.399 奥多摩むかし道
令和2年(2020年)7月28日 曇り マイカー利用

奥多摩むかし道の略図
矢張り閑散としていましたが…

氷川渓谷から愛宕山の軽ハイキング(前日)…奥多摩温泉郷「観光荘」〜南氷川・むかし道の入口〜羽黒坂〜槐木(さいかちぎ)〜不動の滝〜白髭神社〜しだくら吊り橋〜道所吊橋〜西久保の切り返し〜浅間神社〜むかしみち出口・水根〜水と緑のふれあい館・奥多摩湖バス停-《バス17分》-奥多摩駅前〜「観光荘」-《車70分》-八王子I.C… 【歩行時間: 4時間】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページ(白髭神社)へ


 アラートやステイホームやソーシャルディスタンスやオーバーシュートやロックダウンやクラスターやパンデミックや、そしてウォーキングトレイルやトレッキングコース…など、漢字のルビがほしいカタカナ語が蔓延する昨今。だからこそ、「…むかし道」っていうネーミングはしみじみといいなぁ…、と思うのです。

 さて、奥多摩ハイキングの二日目。奥多摩駅近くに位置する「観光荘」の朝湯に浸かり、8時からの朝食を7時半からにしてもらい(女将に感謝感激!)、「奥多摩むかし道」を歩き始めたのは8時20分頃でした。

この左手に愛宕山の尖がりが見えていました@奥多摩むかし道の入口(南氷川) 8:25
 羽黒三田神社への小道を右に分け、羽黒坂を緩やかに上ります。羽黒三田神社には以前(H16年12月)、雲取山から石尾根を下ったときに参拝していますし、ここから標高差で130m以上は登らなくてはいけないので、緊急夫婦会議をするまでもなく、ここはあっさりと直進します。
 → 飛竜山から雲取山と鷹ノ巣山
比較的に新しい石像を撮ってみました。A石仏群の脇を通る 8:45
 暫く進むとさっそく観音様やお地蔵様などの石仏が出迎えてくれます。何処も彼処もとても静かです。
 その中の左端に置かれた、新しい(と思われる)石仏です。→
 → 石仏群の大きな写真
森林インストラクターのTamuですB槐木(さいかちぎ): 傍に由緒ある光背形馬頭観音像があります。羽黒坂を登りつめた休み場として賑わったそうです。サイカチ(マメ科ジャケツイバラ亜科サイカチ属の落葉高木)があることからの地名だといいますが、「槐」はエンジュ(マメ科マメ亜科エンジュ属の落葉高木・中国原産)のことですので、漢字を当てる際に若干の異同があったようです。
 じつは、ここを通り過ぎる頃に小雨が降りだしたこともあり、サイカチの写真を撮るのをうっかりしました。
桧村の集落にてB民家の垣根にアジサイ 9:12
 「奥多摩むかし道」は旧青梅街道の一部分で、氷川(JR奥多摩駅)から小河内(奥多摩湖)までの整備されたウオーキングコース(距離:9.4km)です。若干のアップダウンはありますが、標高差約300mをゆっくりと登ります。アスファルトあり石畳あり山道あり民家(小集落)ありの、静かな里山歩き、といったところです。
 右の写真は桧村集落を通過したときのものです。
境集落にて:高い位置に巨大なガーター橋の第四境橋梁D高架橋を見上げる 9:40
 かつての小河内ダム建設のためのトロッコ鉄道跡(東京水道局小河内線・延長6.7km)とのことです。水根貨物線とも呼ぶらしいです。ふと見上げると、写真のような橋梁を数ヶ所で見ることができます。約5年間稼働したのち、1957年5月10日、小河内ダムが完成すると同時に廃線になったそうです。…鉄道ファンと廃墟ファンの双方を唸らせる光景…だとか。
石灰岩の絶壁!E白鬚神社に参拝 9:50
 覆いかぶさるような大岩(都の天然記念物)の側面に社殿があります。高句麗系渡来人のリーダー(若光)、及び猿田彦命などが祀られているとのことです。オーバーハングしている大岩(石灰岩)の高さは約30m、横幅約40mあるそうです。
 古代はこの迫力のある岩壁そのものが御神体(磐座)と見られていたようです。
軽量吊り橋ですFしだくら吊橋 10:35
 橋の中央からは惣岳渓谷の絶景が見渡せます。長さは67.15 mあり、町内で最も長い吊り橋だそうですが、「2人以上で渡らないでください」との注意書きもあり、スリル満点です。この吊り橋、数年前までは「3人以上は一度に渡らないで下さい」となっていて、もっと遡って10年以上前頃は「5人以上で…」となっていたようです。年々老朽化が進み、危なくなっているのかな。
 なお、この上流には道所吊橋もあります。
* この前後には不動の上滝、弁慶の腕ぬき岩、耳神様、いろは楓の巨樹、惣岳の不動尊、厳道の馬頭様、縁結び地蔵尊、馬の水飲み場、牛頭観音、虫歯地蔵、玉堂歌碑、道祖神…など、謂れ因縁のありそうな箇所が次から次へと出てきて、まず飽きません。
石碑に反射しているのは自分たち?!G川合玉堂の歌碑 11:07
 玉堂が29歳のときの歌で、「山の上のはなれ小むらの名を聞かむ やがてわが世をここにへぬべく」と書かれてあります。いつかこの小さな村で余生を過ごしたい…といったような意味でしょうか。…僭越ながら、同感です。
* 川合玉堂(1873〜1957): 愛知県生まれの日本画の巨匠。俳句や和歌もたくさん残しています。晩年はこの歌のとおり、奥多摩に移り住み、84歳で他界するまで、身近な山村を描き続けたとのことです。
咲いている花は少なかった
H山道へ入る
11:30
 
地味な神社です
I浅間神社に参拝 11:56
 西久保の切り返しから山道へ入り、短い距離ですが、ハイキングらしさを満喫します。
 中山集落を過ぎると右手に木の鳥居があって、浅間神社の石階段を登ってみました。
青目立不動尊の少し手前ですJ小さな沢で大休止 12:15〜12:45
 小さな沢(滝のり沢)の瀬音やエゾハルゼミの鳴き声を聞きながら、石のベンチに腰かけて、コンビニアンパンの昼食です。…優しい風が身体を通り抜けていきます。
小河内ダムが見えてきた!K奥多摩湖が近くに 13:00
 再び歩き出すとアスファルトになって、奥多摩湖がますます近くに見えてきます。むかし道の終点(水根)は近い。
湖畔のベンチで一休み L奥多摩湖畔に到着 13:15: マスクをつけて「水と緑のふれあい館」を訪れ、小河内ダムの建設に伴い湖底に沈んだ旧小河内村の歴史や都の水道事業について学びました。そしてそれから、14時12分発の奥多摩駅行きのバスに乗って、帰路につきました。
 ここ数日の大雨の影響で多摩川の水量がかなり多くて、昨日の「氷川渓谷から愛宕山」でもそうでしたが、迫力のある渓谷美を満喫することができました。奥多摩駅周辺や奥多摩湖畔などは、コロナ以前と比べて矢張り閑散としていましたが、それはそれで(静かなのが)とてもよかったです。コース中で出会ったのは2組4名のハイカーだけでした。ともあれ、なんとかお天気がもってくれたのが何よりです。関東地方の梅雨明けも近そうです。



南氷川の入口近くにて
石仏の並ぶ道(奥多摩むかし道)

  佐知子の歌日記より
 交易のさかんでありし奥多摩のむかし道ゆく余暇のわれらが
 多摩川はうなり声あげかけ足で岩をかき分け流れていたり

  奥多摩温泉郷「観光荘」: 前項「氷川渓谷から愛宕山」を参照してみてください。

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