佐知子の歌日記・第十六集
佐知子の歌日記・第四十二集
令和5年1月〜3月
箱根路へ向かう若者来るまでを見知らぬ人と駅伝談議
あの白は梅かもしれぬ 公園に入れば甘く匂う白加賀
やんばるの与那覇岳
(よなはだけ)は緑濃しお隣様は米軍の森
犬や獅子ゴリラの表示にそう見える奇岩珍岩大石林山
(だいせきりんざん)
さくら草ちらりほらりと咲き始め プランターから私を覗く
人の世をのぞくがごとく背伸びしてさくら草咲く朝の陽のなか
削られてもなお堂々の武甲山 昼のおにぎり少し塩っぱい
キャスター付きスーツケースの人ら避け羽田行きに乗るリュックの我ら
いくつものクサリ・ロープに助けられ黒髪山
(くろかみやま)の頂に立つ
満開の桜を見上げ雨空に「たら・れば・もしも」の呪文をかける
長身に六ヶ月の子をひょいと抱きオムツも替えるイクメンの甥 (1.1)

寄って来るたまちゃん三歳
(みっつ)に戸惑いの笑み浮かべつつ十九歳(じゅうく)の孫は (1.1)

五時からはバイトなんだと十六歳
(じゅうろく)の孫はお節を頬張りて言う (1.1)

箱根路へ向かう若者来るまでを見知らぬ人と駅伝談議 (1.2)

 
鎌倉アルプス・天園ハイキングコース (1.11)
青空と白い富士山眺めれば痛い足など忘れる刹那
お参り後特大ジョッキ三杯のビールの夫とサブレー買う我

あの白は梅かもしれぬ 公園に入れば甘く匂う白加賀 (1.17)

 沖縄・5日間の山旅 (1.22〜26)
やんばるの与那覇岳
(よなはだけ)は緑濃し お隣様は米軍の森
ごつごつの石の山なり嘉津宇岳
(かつうだけ)滑らぬようにと踏み締める岩
犬や獅子ゴリラの表示にそう見える奇岩珍岩大石林山
(だいせきりんざん)
マンタのそば小魚の群れ泳ぎいる巨大水槽は平和の美ら海(ちゅらうみ)
幾万の人と石とが作りしか今帰仁城址
(なきじんじょうし)はカーブを描く
雲間より虹の半分あらわれて名護山頂にはしゃいでおりぬ
番組のクルー引き連れ軽やかに吉田類さん名護岳登る
玉泉洞のなまあたたかい鍾乳洞ニキロを出れば土産物屋が
与那覇岳の登山道
 
↑やんばるの森を行く・・・

さくら草ちらりほらりと咲き始め プランターから私を覗く (2.13)

人の世をのぞくがごとく背伸びしてさくら草咲く朝の陽のなか (2.13)

 宝登山から長瀞アルプス (2.15)
削られてもなお堂々の武甲山 昼のおにぎり少し塩っぱい
つややかな黄の蝋梅は宝登山
(ほどさん)の頂飾る冠のごと
ロウバイ園でお弁当
 
宝登山ロウバイ園にて

眼科にて精密検査の結果良く軽くペダルを踏んで帰りぬ (2.20)

友よりのケーキに添えてダージリンわれらの結婚記念日に来 (2.25)

洗濯機ブウーンとうなり動かない十二年目の酷使のはてに (2.26)

 三浦アルプス (3.4)
若い人多く行き交う道となり三浦アルプスメジャーとなるか

さいの目に鏡餅揚げ塩まぶす胸焼け忘れ次々食べる (3.5)

梅は散り桜を待てる公園に雪柳の白 二つ三つ咲く (3.5)

 
佐賀県への山旅 (3.13〜15)
キャスター付きスーツケースの人ら避け羽田行きに乗るリュックの我ら
海と山見渡すレーダー基地の横 徒歩七分の背振山頂
唐津湾に沿いて広がる砂浜に緑の帯なす虹の松原
左足重く引きずり青螺山
(せいらさん) やっと登るが景色はおぼろ
いくつものクサリ・ロープに助けられ黒髪山
(くろかみやま)の頂に立つ
天山の頂上稜線平らかで思わず弾むわが赤い靴
券売機に迷いておればスタッフは「シニアの方はこちらです」と言う
身分の差弥生時代はすでにあり吉野ヶ里には家の大小
前方は雨山
 天山から下山開始!

満開の桜を見上げ雨空に「たら」「れば」「もしも」の呪文をかける (3.25)


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