No.277 権現山1312m(中央沿線) 平成22年(2010年)7月20日 |
|||||||||
JR中央本線・上野原駅-《バス35分》-初戸〜雨降山1177m〜和見王勢籠神社奥社〜権現山1312m〜(ゴウド山)〜高指山911m〜不老山839m〜山ノ神の祠〜西不老登山口〜不老下-《タクシー10分》-四方津駅… 【歩行時間:
5時間30分】 |
ヒノキ林を登る 幹にクマ除けのテープ… 権現社に到着 権現山の山頂 高指山の山頂 (甲東)不老山の山頂 |
*** コラム ***
・・・王勢籠権現の現在の読み方は「おせろう」です。これは所在地の上野原市和見地区の住人の方々の呼び方です。漢字の読みからすると「おうせいろう」ですが、実際には「おせろう」と縮めて呼んでいます。 ただ、ご指摘のように、「おおむれ」と呼んでいたらしき証拠もあります。これは『甲斐国志』という江戸時代の山梨の地誌に書かれています。当社に関すると考えられる記事があり、そこには「大勢篭」と書いて「オホムレ」とルビがふってあります。 また、権現山もかつて大勢籠山(おおむれさん)と呼ばれていたという説があります(谷有二『山名の不思議』平凡社、2003、103頁)。 さらに、上野原市野田尻には王勢竜平という小字名があり、「オオムレダイラ」と読みます(『角川日本地名大辞典』19 山梨県、角川書店、1984、1138頁)。 江戸時代の地誌にも書かれているところから見ると、かつては王勢籠(篭)は「おおむれ」、権現山は王勢篭山「おおむれさん」と読んでいたのが、いつの頃からか神社は「おせろう」と読むようになり、山の方は王勢籠権現があったことから「権現山」と呼ばれるようになったと推測されます。[ 植月学 2009 「王勢籠権現の狼信仰」『山梨県立博物館研究紀要』第3集より ] ・・・ 山梨県立博物館の公式サイト * 植月様、おかげさまで目からウロコです。リンクや引用の件もご快諾をいただき、重ね重ねありがとうございます。末文になり恐縮ですが、心からお礼申しあげます。[Tamu] * この後、山と渓谷社の「山のデータブック」の権現山の項について、サイト担当者に問い合わせをしてみました。そしたら慎重に確認をとり、かつ迅速な対応で(オオムレからオセロウに)修正されました。その前向きな姿勢は、当然とはいえ、流石だと思いました。(H22年9月某日・追記) |
オカトラノオの群落 |
なぜか一輪・ホタルブクロ |
不老山の山頂からの展望(東南面) |