佐知子の歌日記・第十六集
佐知子の歌日記・第三十九集
令和4年4月〜6月
新緑と山桜の白あふれおり三浦アルプス大人の花見
ウクライナにはロシア兵 中国には日本兵だったあぁ吾が父か
ワクチンに三十八度の熱だすもカレーライスを平らげる息子
野の花を見つけた時のあなたの声あなたの笑顔忘れないから・・・
毎晩の湯舟に膝や足摩る七十二年の労をねぎらい
園児らは「疲れた」「ヤッホー」とさまざまに金時山を上り下りぬ
宮島の草は少なく餌ねだり寄りくる鹿は小さく細し
不思議とも不気味ともおもう秋芳洞 億万年の自然の力よ
四回目のコロナワクチン接種券 終わりなき世の招待状か
梅雨晴にシーツ肌掛け洗い干し花の水やり忘れた夕べ
混雑避け雨の日に行く眼科なり ピンクの合羽に銀の自転車
 三浦アルプス・ハイキング (4.6)
白い富士緑の江ノ島並びいて広重ならば描いたと思う
「後ろからすーとトンビが来たのよ」とサンドイッチを盗まれた友
新緑と山桜の白あふれおり三浦アルプス大人の花見

 三ノ塔(表丹沢)登山 (4.17)
クスクスや大きく笑う葉のありて緑あふれる丹沢山塊
われ二匹夫に三匹ぬるっと付く丹沢の蛭よまだ四月だぞ

三ノ塔中腹の新緑

ウクライナにはロシア兵 中国には日本兵だったあぁ吾が父か (4.22)

楽にしてと言われてもなお目をつむり歯科の椅子にて震えておりぬ (4.26)

ひさびさに体重計にのった夫五キロ増しとつぶやいており (4.27)

ワクチンに三十八度の熱だすもカレーライスを平らげる息子 (4.30)

 山友の墓前にて
野の花を見つけた時のあなたの声あなたの笑顔忘れないから・・・ (5.4)

 
嵩山登山(上州) (5.6)
今日のリュックやけに軽いとなか見れば昨夜作りし弁当が無い

嵩山の五郎岩にて

イテテテと両腕まわす夫であるテレビ体操日課となるか (5.11)

毎晩の湯舟に膝や足摩る七十二年の厄払うがに (5.21)

 
金時山登山 (5.24)
園児らは「疲れた」「ヤッホー」とさまざまに金時山を上り下りぬ (5.24)

 
弥山(安芸の宮島) (5.29〜5.30)
残りたる原爆ドームは知っている苦しむ人の痛みや涙を
宮島の草は少なく餌ねだり寄りくる鹿は小さく細し
弥山よりじっと見れども瀬戸内の海や小島は霧に隠され

 
秋芳洞と秋吉台 (5.31)
不思議とも不気味ともおもう秋芳洞 億万年の自然の力よ
石灰石が緑の小山につき出てる秋吉台を夫と歩めり

 東鳳翩山(山口) (6.1)
平日に登山者多し海望む鳳翩山
(ほうべんざん)は地元のオアシス

 山の仲間たちと三ノ塔登山 (6.4)
手を合わせお地蔵様を撫でながらお胸談義の女子の丹沢
湿り気の丹沢ゆえに蛭除けの「ヒル下がりのジョニー」を噴霧す

三ノ塔名物のお地蔵さん

四回目のコロナワクチン接種券 終わりなき世の招待状か (6.9)

梅雨晴にシーツ肌掛け洗い干し花の水やり忘れた夕べ (6.13)

混雑避け雨の日に行く眼科なり ピンクの合羽に銀の自転車 (6.15)

夕焼けがきれいだったと孫撮りしスマホ画面を囲む食卓 (6.17)

リビングにビートルズを聞きながら梅の蔕とる夫とわれなり (6.19)

 
景信山から高尾山 (6.30)
大汗がどっと流れる六月尽 高尾山にて水二リットル消ゆ


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