タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第260話「“愛し君へ”の視聴率も15%台」


初回は20%を超えていた「愛し君へ」の視聴率も第2話以降は15%台。
2話で下がるのは不思議じゃないけど、これは下がり過ぎか。
やっぱり根本的な問題を抱えてるよな。

大多亮の現場復帰がこういう結果で現れるとは…。
まあ、これがドラマ作りの難しさであり、
面白さでもあるのかな。




『仔犬のワルツ』  第3話

演出:大谷太郎
脚本:吉野万理子

面白い、よね?
これはこれで。

誰かに依頼されて誰かを勝たせようと裏工作を図るものの、
試験に関わった者は最後に誰かに殺される、というパターン。
今回は人形師・中村フミヨ(菅井きん)が殺された。
いや、また生きてるのかもしれないけど、
結局は死んでしまうだろう。

重りに仕掛けがしてあったのは確かだから、
そこから推測すると、
華子(小柳ルミ子)に依頼されて知樹(忍成修吾)を勝たせようとした、
と考えるのが順当。
しかし、フミヨを殺したのは別の人間の可能性が高い。

現在の所、映像的には芯也(西島秀俊)の可能性を匂わせている。
これは果たしてミスリードなのか。

芯也が最終的に悪い人間では話にならない、のは確かだけど、
いきなりシューマンだからなあ。
二重人格もあり得るぞ…。

まあ、いずれにしても、
くだらねー、と笑って見ることも可能だし、
それなりに深読みして楽しむことも可能。
うまいこと作ってあるよ、これ。

             採点  6.0(10点満点平均6)




『オレンジデイズ』  第4話

演出:土井裕泰
脚本:北川悦吏子

沙絵(柴咲コウ)のキャラクターが
やけにさわやかになったなあ。
もちろん、櫂(妻夫木聡)と出会って変わった、
という部分もあるんだろうけど、
下品な手話も平気で使うなどの性格的な部分も
まったく表に出なくなったのはちょっと残念。

あと、放送前、
植田Pは“今の感覚”を大事にしたい、
みたいなことを言ってたけど、
そのあたりはどうなんだろう。

何となく30代以上のノスタルジックな感情に
訴えかける部分が多いような気もしてきた。
まあ、実際問題、今のドラマは
F2層にも支持される内容じゃないと
営業的に厳しいのは確かだろうけど。

沙絵が母親(風吹ジュン)に謝るシーン、
翔平(成宮寛貴)と茜(白石美帆)が
ホテルのロビーで話すシーンは悪くなかった。

だからこそ今回は白石美帆の表情の単調さが
ひときわ目立ってしまっていたとも言える。

             採点  7.0(10点満点平均6)




『愛し君へ』  第3話

演出:林徹
脚本:坂元裕二

第2話のビデオ録画を失敗した為、
公式HPでストーリーを補習。
全編に渡って詳しく書かれていたので
流れとしては続きを違和感なく見ることができた。

見終わった印象としては第1話と同じ。
表面的なセリフ、説明的なセリフばかりで、
内容に感動できるような仕上がりではなかった。

もちろんB級テイストではないので、
見た目のクオリティーはそれなりに維持している。
でも、この脚本はないよな。

今回は号泣の月9、とか言っていた大多亮は
本当にコレでいいと思ってるんだろうか?

             採点  6.0(10点満点平均6)




『ワンダフルライフ』  第4話

演出:河野圭太
脚本:福田靖

今回から桐島(反町隆史)が元スター選手である匂いはほとんど消えて、
焼肉屋「龍苑」の一員というポジションになった。
それでも、みずき(長谷川京子)との会話の中で
“10点差にしておけばよかったかなあ”という一言を入れるなど、
軽いキャラは守ろうとしている姿勢も見えて
全体的には安定した作りになってきたと思う。

内容は今回もコテコテ。
長谷川京子にしても、堀内健にしても、
役者の演技力が得点につながらず、
かろうじて負けない試合を続けているという感じだ。

ただ、今回のように桐島の肉を切る練習をうまく使うなど、
細かい部分を丁寧に作っていけば1ー0で勝てる試合はできる。
ドラマの中ではまだ補欠でも
翔(川口翔平)のぶかぶかのユニフォームは
毎回ヒットを重ねていると思うし。

欲を出さずにこのテイストで続けて欲しい。

             採点  6.5(10点満点平均6)




『アットホーム・ダッド』  第4話 老いては主夫に従え

演出:二宮浩行
脚本:尾崎将也

こちらも「ワンダフルライフ」と同じくかなり安定してきた。
今回もツボを押さえた作りで良かったと思う。

美紀(篠原涼子)の母親(藤田弓子)のキャラは紋切り型だったけど、
一般的な主夫の存在は認めるものの娘の夫がそうなるのはイヤ、
という部分が描けていたので登場させる意味はあったと思う。
最後はきちんと和之(阿部寛)の人間性を認めていたし。

ところで、安藤咲良も可愛いけど、
優介(宮迫博之)の息子・亮太を演じてる吉川史樹も可愛いな。
標準語の中島知子はやっぱりかなり浮いてるので、
亮太をもっと有効に使って欲しい。

             採点  6.5(10点満点平均6)




『光とともに… 〜自閉症児を抱えて〜』  第4話

演出:佐藤東弥
脚本:水橋文美江

やっぱり井川遥には荷が重いかなあ。
乱暴な言葉使いのセリフはかなりムリがあった。
「八百善の人びと」のみどり役はけっこう頑張ってると思うけどね。

里緒(小林聡美)の誕生日を幸子(篠原涼子)が祝う最後のシーンは
コミカルな雰囲気も取り入れてあって良かった。
こういうシーンは今後も大切にして欲しい。

薫(鈴木杏樹)の描き方は好きじゃないけど、
意外と鈴木杏樹はハマってるかも。
今回、旦那も登場したので、
薫のキャラクターもしっかり描いて欲しい。

             採点  7.0(10点満点平均6)






<ドラマ別レビュー:2004年4月〜6月編>
 
愛し君へ             フジ系・21時       
ワンダフルライフ         フジ系・21時  
 
アットホーム・ダッド       フジ系・22時         
光とともに…           日テレ系・22時       
電池が切れるまで         テレ朝系・21時
 
新しい風             TBS系・22時       
 
離婚弁護士            フジ系・22時         
ホームドラマ!          TBS系・22時  
 霊感バスガイド事件簿       テレ朝系・23時15分     
仔犬のワルツ           日テレ系・21時        
オレンジデイズ          TBS系・21時







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