タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第262話「7月からの木10枠は“人間の証明”」


7月からのフジ系木曜10時枠は、
森村誠一原作で27年前に映画も大ヒットした
「人間の証明」に決まった。

映画で松田優作が演じていた棟居刑事役は竹野内豊。
岡田茉莉子だった八杉恭子役は松坂慶子が演じることになった。

ここのところ続いている名作リメークシリーズ、
果たして今回はどういう出来になるのだろうか?

それにしても、もう27年も前なんだなあ。
Mama,do you remember?



『愛し君へ』  第4話 涙の雨

演出:林徹
脚本:坂元裕二

クサイセリフも多々あったけど、
今回はうまくまとまっていた。

諒子(黒谷友香)を捨てキャラにせず、
丁寧に描いたのがその要因だと思う。
諒子の父(西岡徳馬)が俊介(藤木直人)に
頭を下げるシーンも悪くなかった。

ストーリー上、四季(菅野美穂)が
俊介を好きだと自覚するポイントは重要だったわけだけど、
今回のラスト持って行き方は自然で良かった。

             採点  7.0(10点満点平均6)




『ワンダフルライフ』  第5話

演出:北川学
脚本:福田靖

草野球というモチーフは
それなりに有効活用していた感じ。
林(田口浩正)がマウンドに上がる流れは悪くなかったので
ラストはもう少し丁寧にまとめて欲しかったけど…。

最初から新鮮味はないドラマなので
セリフ、映像、すべてにおいて精度は高めて欲しい。

川口翔平の出番が少ないと魅力が半減する、
というのがこの作品の最大の弱点か。

             採点  6.0(10点満点平均6)




『アットホーム・ダッド』  第5話 産みの母より育ての主夫

演出:三宅喜重
脚本:旺季志ずか

居酒屋での和之(阿部寛)のセリフは
これまでの流れからすると逆行した感じだったけど、
それ以外は良かった。

主夫をテーマにした場合、
今回のネタが一番男女両方に共感されるかもしれない。
中島知子のセリフが自然だったら
もっと言うこと無かったんだけど。

和之と理絵(安藤咲良)が
2人でパソコンをいじっているシーンは微笑ましかった。

             採点  6.5(10点満点平均6)




『光とともに… 〜自閉症児を抱えて〜』  第5話

演出:佐藤東弥
脚本:水橋文美江

幸子(篠原涼子)の気持ちは今回も良く描けていた。
貴子(関根惠子)と里緒(小林聡美)を交えた
3人の話し合いはさすがに泣けたし。

でも、自閉症を取り巻く環境はこういうもの、
という部分にウエイトを置きすぎる気がする。
もう少しドラマとしての完成度を上げて欲しい。

これを見た翌日に「アフリカのツメ」を見ると
井川遥と大倉孝二の絡みにホッとするな。

             採点  7.0(10点満点平均6)




『電池が切れるまで』  第四話

演出:唐木希浩
脚本:江頭美智留

「私の青空」の太陽、
修平(篠田拓馬)にスポットが当たった回。

それにしても子役は豪華だ。
美山加恋だけでなく、
「ニコニコ日記」の永井杏まで控えてるよ。

しかし、そうなると余計にもったいない。
もっとうまく作れるはずなんだけど。

             採点  6.5(10点満点平均6)




『新しい風』  第5話

演出:三城真一
脚本:後藤法子

第2話と同じ三城(演出)・後藤(脚本)のセット。
人物の描き方はやっぱり丁寧だった。

ただ、選挙の裏側のエピソードに関しては
無理に入れたような感じがして浮いてしまっていた。

基本的にはそういうエピソードがあることを
聞いたり、取材したりして脚本に盛り込むんだろうけど、
どうしてもパーツのひとつになってしまうんだよな。

まあ、いわゆる職業ドラマという分野に当てはまるものは
際立った仕事にスポットを当てれば当てるほど
そういう傾向が強くなるもんだけど。

うまく盛り込めないなら削る勇気も欲しい。

             採点  6.5(10点満点平均6)




『離婚弁護士』  第五話

演出:光野道夫
脚本:林宏司

演出がメインの光野道夫に戻って
画面の見にくさはまたひどかった。
揺れるだけじゃなくスイッチングも早いので
役者の表情すら分からない。

今回は内容的にもストーカー問題を混ぜたことで
テーマがぶれてしまったし。

笑いを取るシーンはうまく作れているだけに
本当にもったいない。

             採点  5.5(10点満点平均6)






<ドラマ別レビュー:2004年4月〜6月編>
 
愛し君へ             フジ系・21時       
ワンダフルライフ         フジ系・21時  
 
アットホーム・ダッド       フジ系・22時         
光とともに…           日テレ系・22時       
電池が切れるまで         テレ朝系・21時
 
新しい風             TBS系・22時       
 
離婚弁護士            フジ系・22時         
ホームドラマ!          TBS系・22時  
 霊感バスガイド事件簿       テレ朝系・23時15分     
仔犬のワルツ           日テレ系・21時        
オレンジデイズ          TBS系・21時







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