タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第263話「ミムラが映画デビュー」


フジの「ビギナー」でデビュー後、
3作連続フジのドラマに出演してきたミムラが
映画デビューすることになった。

出演するのは森田芳光監督の「海猫」(11月公開予定)。
「ビギナー」に出ている彼女を見て
森田監督自身がオファーを出したらしい。

CMでもいい味を出していて、
予想以上の活躍をしているミムラ。
映画出演でさらなる飛躍を期待したい。




『ホームドラマ!』  第5話

演出:平野俊一
脚本:岡田惠和

まず、普段の会話は
ユースケも加わって幅が広がった。
コミカルな要素を取り入れることも可能になったので、
作品全体を包む重い雰囲気に
多少はメリハリが出せるようになったと思う。

宏樹(泉澤祐希)の授業参観の問題は、
予想通りの展開でとくに見どころはナシ。
でもまあ、これはこれでいいでしょう。
お約束も必要ってことで。

仁美(酒井若菜)の妊娠問題も
今回だけでとりあえずの結論を出してしまったわけだけど、
家族会議の意見の違いと、
最後に仁美が母親代わりである映子(いしだあゆみ)に
子供を産みたいと宣言するシーンは見ごたえがあったので
1話の構成としては悪くなかったと思う。

どんなに反対していても、
最終的に娘が決断したことに対しては応援してあげようという
母と娘の関係を描写できたことで、
このドラマのテーマは描けたと思う。

             採点  7.5(10点満点平均6)



『霊感バスガイド事件簿』  第五話 亡霊の棲む病院

演出:中島悟
脚本:大石哲也

ダンディ坂野は毒を飲みながら
“ゲッ…ツ”と口走ってあっと言う間に死亡。
インリンはほとんどナースのコスプレで
わざとらしく胸をはだけて死亡。

大鶴義丹に至っては“南米で強制退去”という
どう考えてもマルシアから捨てられたことを暗示させる設定で登場し、
(あるいはマルシアと共演しながらもすぐに打ち切りになった
 「オレたちのオーレ!」を揶揄していたのかも。
 子供たちとサッカーしてたし)
4人を次から次へと殺していった。
すごいゲストの使い方だなあ。

でも、今回は映像的なホラーっぽさを強調しつつ、
結果的に幽霊の呪いではなく、
その幽霊(吉野きみか)が仁科(大鶴義丹)の自殺を
思い止まらせるという内容で、
それなりの見せ場はあった。
ありふれたストーリーではあったけど…。

このドラマはこんな感じでOKだと思う。

             採点  5.5(10点満点平均6)




『仔犬のワルツ』  第5話

演出:長沼誠
脚本:吉野万理子

面白くなってきたぞ。
華子(小柳ルミ子)が目撃したのは誰か、
華子も命を狙われるのか、
という興味を引っ張りつつ、
やはり芯也(西島秀俊)の二重人格説も強まった。

舞子(三浦理恵子)は木暮(谷啓)の娘でしかも健二の元恋人。
そして本当に健二は殺されたと信じているらしい。
ここはここでかなり興味深いパーツだ。
木暮のチョコレートを出すランニングギャグも
ここまで繰り返されると笑ってしまうし。

ピアノバトルは1対1の対決となり、
葉音(安倍なつみ)と聖香(松下奈緒)が激突。
今から5人の中のひとりを落とすことはないだろうと思っていたら
やっぱり引き分けだった。

その中で聖香の秘密も語られ、
心臓の病気でSEXをしたら死ぬという
ある意味、お約束の展開になった。
「未成年」の桜井幸子と同じ境遇だね。

これは器一(風間トオル)が本当に聖香を愛して
ムリなバトルを辞めさせるという伏線にも成り得るので、
そういう意味でもお約束の設定だったと言えるだろう。

エンターテイメント性にはさらに拍車がかかってきた。

             採点  6.5(10点満点平均6)




『オレンジデイズ』  第6話

演出:生野慈朗
脚本:北川悦吏子

そして永井大が登場。
うまく溶け込めるかな、この雰囲気に…。

一方、啓太(瑛太)は見事に玉砕し、
誰もが分かっているように
茜(白石美帆)の気持ちは翔平(成宮寛貴)へ。

啓太にも救いの道を残しておくのがセオリーだけど、
素直に考えれば櫂(妻夫木聡)の妹か。
わざわざ岡まゆみをキャスティングしてるわけだし、
モテないけどいい人は、
たいてい主人公の妹が好きになってくれる。

3箇所ぐらい雑なセリフはあったけど、
今回もきちんと青春ドラマはしていた。

             採点  7.0(10点満点平均6)




『愛し君へ』  第5話 長崎へ

演出:水田成英
脚本:坂元裕二

海の使い方と、
それに絡んだ病院の廊下での四季(菅野美穂)、
俊介(藤木直人)、降谷(時任三郎)のシーンが良かった。

長崎へ舞台が移れば当然、海も出てくるだろうし、
そのブリッジとなる効果的なエピソードだったと思う。

ただ、まだ降谷のセリフなどは表面的なままで
グッと物語に入り込める作りではない。

八草薫が本格的に登場するであろう
次回以降の巻き開始に期待したい。

             採点  6.5(10点満点平均6)



『ドリーム 〜90日で1億円〜』 全6週(24話)

制作統括:内藤槇介
プロデュース:大山勝美
演出:石橋冠、他
脚本:市川森一
原案:「お金持ちになれる1分間の魔法」
   ロバート・アレン/マーク・ヴィクター・ハンセン共著
音楽:沢田完
主題歌:「明日へ架ける橋」倉木麻衣
共同制作;NHKエンタープライズ21
制作:NHK、カズモ
出演:水野美紀、長塚京三、陣内孝則、北村総一朗、市原尚弥、土橋恵、
   筒井真理子、岡田圓、南田洋子、今福将雄、大浦龍宇一、他

お金持ちになるためのアイディア部分と
誘拐事件のパーツがどうもしっくり合わなくて、
ずっと違和感を感じていた。

ただ後半、千春(水野美紀)、勝間田(長塚京三)、
海野(陣内孝則)の3人に話が絞られてからは面白かったし、
最後の勝間田のセリフ、
“君と会えて幸せだった。
 ビジネスでも君と会う人はみんな幸せだろう。
 みんなを幸せになさい。
 それがビジネスだ”
という言葉がうまく前半とリンクさせていたと思うので
まあ、良しとしよう。

…と言ってもやっぱり
原作の小説部分だけをドラマ化するか、
市川森一の完全なオリジナルにするか、
どちらかにした方がもっとスッキリ見られたと思う。

             採点  5.5(10点満点平均6)

                  脚本  ★★★☆☆
                  演出  ★★★☆☆
                  配役  ★★★★☆
                  主題歌 ★★★☆☆
                  音楽  ★★★☆☆
                  新鮮さ ★★☆☆☆
                  話題性 ★☆☆☆☆




<ドラマ別レビュー:2004年4月〜6月編>
 
愛し君へ             フジ系・21時       
ワンダフルライフ         フジ系・21時  
 
アットホーム・ダッド       フジ系・22時         
光とともに…           日テレ系・22時       
電池が切れるまで         テレ朝系・21時
 
新しい風             TBS系・22時       
 
離婚弁護士            フジ系・22時         
ホームドラマ!          TBS系・22時  
 霊感バスガイド事件簿       テレ朝系・23時15分     
仔犬のワルツ           日テレ系・21時        
オレンジデイズ          TBS系・21時

ドリーム 〜90日で1億円〜 





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