タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第268話「“ほーむめーかー”続編もアリか」


中澤裕子主演の昼ドラ「ほーむめーかー」が先週で終了。
過去のドラマ出演では悲惨な状況だった中澤裕子も
この「ほーむめーかー」ではかなり頑張っていた。

実は「ハロプロ」のコントなどでも
やっと自然にアドリブが出せるようになってたんだけどね。
ようやく芸能界にも慣れてきたか。…遅っ!

もともと昼ドラは続編を作ることが多いけど、
「ほーむめーかー」も作る可能性は高そう。

同じケイファクトリー制作の名作、
「ぽっかぽか」のメソッドを継承していて、
まだ上脇結友の域には達していないものの、
大輔役の田中冴樹もいい味を出していた。

見逃した人はパート2からでも見てみたら?




『ホームドラマ!』  第8話

演出:片山修
脚本:岡田惠和

岡田惠和のうまさがよく現れた回、
というのが妥当な見方なんじゃないだろうか。

マスコミが押し寄せ、
世間の好奇な目に晒される、という展開は、
今までの雰囲気が好きだった人には辛く、
逆に今までハマれなかった人には
面白く感じた流れだったかもしれない。

それは支持層を増やすようでいて
実はコアなファンを減らす、
よくあるパターンなんだけど、
それを河野(田村高廣)のエピソード1つでバランスを取り、
しかも、家族のあり方というテーマにもリンクさせていた。

これはいざ書いてみようとすると
できそうでなかなかできないことだと思う。

最後に外で食事をする展開は
さすがにナシだろうと思った。
ナシだろうと思ったけど、
序盤に一瞬登場させていた
宏樹(泉澤祐希)の友達2人を招き入れるだけで、
アリかもしれないと思わせた。

なんちゅーかな、
好き嫌いは別にして、
やっぱり今回はうまかったよ、岡田惠和が。

             採点  7.0(10点満点平均6)




『霊感バスガイド事件簿』  第八話 その女の名は魔女

演出:位部将人
脚本:平林幸恵

もったいないなあ。
ストーリーそのものは悪くないし、
笑いの取り方もそれなりのスタイルを持ってるんだから
もっと丁寧に脚本を書けばそこそこの水準になるのに。

でもまあ、深夜のお約束、
入浴シーンのサービスカットもあったからいっか。
…いいのか?(笑)

             採点  5.5(10点満点平均6)




『仔犬のワルツ』  第8話

演出:吉野洋
脚本:吉野万理子

意表をついて学長(竜雷太)が…。
さすがに死なないかな、学長は。

ピアノバトルでは歌乃近野成美)が脱落。
歌乃のパートナーで
証拠のブレーキパッドも持っていた唱吾(塚地武雅)を
今後どう描くのかと思っていたら、
幸子が唱吾のパートナーになるという展開になりそうだ。

最大の関心は芯也(西島秀俊)に愛する女がいる、
というフレーズだろうか。
果たして本当に電話の相手は律子(杉浦幸)なのか。
仮にそうだとしてもその策略は何か。←策略があると決めつけてる(笑)

律子にスポットが当たったこともあって
次の脱落者はノッティー(市原隼人)のような気がするけど、
そうなると男がいなくなるんだよなあ。

後から現れて覆面もしてる幸子が健二、つまり男、
というのがシンプルな予想だったんだけど、
健二と譜三彦(岡本健一)は双子であることが明かされてるし、
体型から言っても幸子はそのまま女性と考えるのが妥当だよな。

となると、もし芯也に愛する女がいる、
という部分が真実なら、
覆面をして現れた幸子こそがその人物か。
うん、これはありそうだぞ!

…みたいな感じで相変わらず楽しんでます。

             採点  6.5(10点満点平均6)




『オレンジデイズ』  第9話

演出:今井夏木
脚本:北川悦吏子

結局、沙絵(柴咲コウ)の聴覚は
さらに悪くなりつつあるものの、
手術という選択肢もある、という展開。
予想以上にフツーだった。

それはいいんだけど、
今回はもう少し医学的な説明が欲しかった。
それがテーマでないのは分かるけど、
さすがにこういうストーリーの場合はね。
説得力を持たせるためにも必要だった。

基本的に今回のエピソードは
ラスト2回に向けてのフリがほとんどだったので、
ここまでの8話に比べると盛り上がりには欠けた。

こういう回をうまく作るのは難しいと思うけど、
個人的にハルキ(沢村一樹)の登場はマイナスだったと思う。

もちろん、ラスト2回で重要な役割が与えられているのかもしれない。
でも、少なくとも今回に限って言えば、
あまりにも唐突な登場で
これまでの雰囲気を崩すだけだった。

それにしても
櫂(妻夫木聡)の妹(岡まゆみ)の存在は完全無視だな。
撮影が始まってから企画変更があったのかも。

だとしても、メインの5人と
それ以外の人物の描き方に差があり過ぎだ。
北川悦吏子らしいと言えばらしいけどね。

             採点  6.5(10点満点平均6)




『愛し君へ』  第8話

演出:水田成英
脚本:坂元裕二

鉄雄(泉谷しげる)の描き方は悪くなかった。
俊介(藤木直人)のベーチェット病について、
病名だけを聞く、自分で調べる、降谷(時任三郎)に確認する、
そして俊介本人から失明の可能性について聞く、
という流れにしたのが成功の要因だと思う。

四季(菅野美穂)を褒めてあげたいけど褒めてあげられない、
その父親の複雑な気持ちが丁寧に描けていたと思う。

ただ、それ以外の展開は何だかなあ。
これが大多亮が考える“韓流”なのか?
だとしたら明らかに分析を間違えてると思うけど…。

病院の子供たちが森山直太郎の「さくら」を歌い出した時も
見ていて崩れ落ちたな。
わざわざ視聴者を白けさせる作りにしているような気がしてならない。

             採点  6.5(10点満点平均6)





<ドラマ別レビュー:2004年4月〜6月編>
 
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