タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第250話「いかりや長介、死去」


ドリフターズのリーダーであり、
「踊る大捜査線」などのドラマでも見事な演技を見せた
いかりや長介さんが亡くなった。

頚部リンパ節ガンで放射線治療もしていたということだから、
復帰後に出演した「あなたの隣に誰かいる」での声のかすれ方は
やっぱり相当影響していたんだな。

エンターテイメントの分野ではもちろん、
演劇界としても偉大なバイプレイヤーを失った。
ご冥福をお祈りしたい。



『サラリーマン金太郎4』  Final Fight

演出:倉貫健二郎
脚本:関根俊夫

前田(恵俊彰)と田中(勝村政信)が唐突に登場。
でも仕事で貢献するわけではなく、
石原良純とキャンディーズを踊っていた。

まあ、それはいいんだけど、
結局最後は円城寺(内藤剛志)も鷹司(保坂尚輝)も
大したことないお涙頂戴攻撃に屈するという展開に。
なんだかなあ。

ドラマ開始当初は高橋英樹の存在感や
内藤剛志が骨太の敵役を演じていて目新しさがあったけど、
すぐにいつものB級、いやC級ドラマに戻ってしまった。

お願いだからもうこれ以上続編を作らないで!
そんな希望も金太郎の高笑いに吹き飛ばされそうな春の一日。

             採点  3.5(10点満点平均6)

                  脚本  ★☆☆☆☆
                  演出  ★☆☆☆☆
                  配役  ★★☆☆☆
                  主題歌 ★★☆☆☆
                  音楽  ★★☆☆☆
                  新鮮さ ☆☆☆☆☆
                  話題性 ★★☆☆☆

           平均採点  5.10(10点満点平均6)



『DOLL HOUSE』  Final stage

演出:両沢和幸
脚本:高橋留美

ミカ(安達祐実)が警察署の入口で警官を撃ったよ!
取り調べ中に刑事の耳を噛んだよ!
そのミカを警察署から特殊チームが奪還したよ!
…でも、なんのお咎めもナシ。

結局、最後までドラマの設定が曖昧だったな。
企画自体は悪くなかったのに作りがお粗末すぎた。

TBSもそろそろ考え方を改めないと
日テレにまで追い抜かれるぞ。

             採点  4.0(10点満点平均6)

                  脚本  ★☆☆☆☆
                  演出  ★★☆☆☆
                  配役  ★★☆☆☆
                  主題歌 ★★☆☆☆
                  音楽  ★★☆☆☆
                  新鮮さ ★☆☆☆☆
                  話題性 ★★☆☆☆

           平均採点  5.20(10点満点平均6)



『白い巨塔』  最終回

演出:西谷弘
脚本:井上由美子

平成版の財前(唐沢寿明)はそれなりに描けていたと思う。
里見(江口洋介)のキャラも一貫していたという意味では悪くなかった。
ただ、この2人の関係性をうまく描いていたかというと
かなり疑問は残った。

財前が自ら里見の病院まで行って診察を受け、
自分自身の診断の正誤を確かめるシーン。
“…無念だ”と言って泣くシーン。
ここは確かに良かった。
でも、この場面と最後の病室シーンぐらいでは
やはり深みがなかった。
もっと前から2人をきちんと描いておかないと…。

関係性で言えば、
むしろ財前とケイ子(黒木瞳)の方が
うまく描けていたかもしれない。
だからこそ、最後で妻の杏子(若村麻由美)が光ったような気がする。
杏子はもう少し時間を割いて描いて欲しかったくらい良かったな。

時間を延長していた割には駆け足だった印象が強くて、
脇役まで細かく描けてはいなかったマイナス点もある。
まあ、それはしょうがないか。

華子(三浦理恵子)に至っては完全に黙殺されたけど、
これは次回の特別編で少しは触れるのかも。

全体的には母親(池内淳子)との関係が
ほとんど描かれなかったことが一番の不満点だった。
ここは財前の人間性を深めるためにも必要なエピソードだったと思う。

薄っぺらく感じてしまった要素としては
浪速大学の教授陣もそうだった。
基本的には腐敗した大学病院を舞台にしているので、
鵜飼(伊武雅刀)だけでなく、
もう少し他の教授陣にも厚みのあるキャスティングをして欲しかった。

キャスティングに関しては、
やっぱり又一が一番のネックだったかな。
3月5日に放送された報道特番「オウム10年目の真実」の中で
西田敏行が演じた捜査官がものすごく良かっただけに、
大阪弁の役をムリに引き受けなくても…、
という気がしてならなかった。

…とは言うものの、今の時代に
これだけの内容を2クールに渡って制作した意気込みは立派だったと思う。
超有名作品だっただけに、スタッフにもキャストにも
相当なプレッシャーはあったと思うし。

そういう意味では最終回の視聴率が田宮版の31.4%を超え、
32.1%(関西は39.9%)を記録できたのは、
最高のご褒美だったかもしれない。

             採点  7.0(10点満点平均6)

                  脚本  ★★★★☆
                  演出  ★★★★☆
                  配役  ★★★★☆
                  主題歌 ★★★★☆
                  音楽  ★★★★☆
                  新鮮さ ★★☆☆☆
                  話題性 ★★★★★

           平均採点  6.95(10点満点平均6)



『奥さまは魔女 〜Bewitched in Tokyo〜』  第10話

演出:吉田秋生
脚本:後藤法子

美山加恋が「はい」の天才なら山内菜々は「うん」の天才。
でも乳歯が抜けかけて歯がガチャガチャだったな(笑)
髪型もヘンだったし…

あと、タバサが魔法を使う時は
やっぱり指で鼻の頭をグリグリしてくれなくっちゃ。
そんなこんなで山内菜々が参加しても劇的に良くはならなかった。

最後の数分間はいつも悪くないけどね。

             採点  6.0(10点満点平均6)



『スカイハイ2』  最終死 宿命

演出:中原俊
脚本:田辺満

怨み、というか
呪い殺す行為が連鎖しつつも、
その動機や連鎖を止めた理由が
みんな人を思う気持ちだったところが良かった。

そして、それを側で見ていたイズコ(釈由美子)が
人としての感情に芽生え、
再生を許される展開も。

今回の「スカイハイ2」は
前作よりもイズコのキャラクターが
より人間くさくなっていたわけだけど、
ドラマとしては明らかに見やすくなっていた。

回によってはやっぱり脚本の甘さが目立ち、
全体として決して完成度が高いとは言えなかったけど、
この最終章なんかを見ると、
パート3をやると言い出してもそんなにイヤな気持ちはしない。
ま、それでも別の監督たちで見たい気持ちは変わらないけどね。

釈由美子はもっとコメディーをやってもいいと改めて思った。

             採点  7.5(10点満点平均6)

                  脚本  ★★★☆☆
                  演出  ★★★☆☆
                  配役  ★★★☆☆
                  主題歌 ★★☆☆☆
                  音楽  ★★☆☆☆
                  新鮮さ ★★☆☆☆
                  話題性 ★★☆☆☆

           平均採点  6.11(10点満点平均6)



『砂の器』  第10話 最終楽章・前編

演出:福澤克雄
脚本:龍居由佳里

これなら何とか大丈夫そうか?

もういろんなところで言われているので
ネタバレになってもいいと思うけど、
原作での宿命とはハンセン病に関する差別と偏見だった。

ハンセン病だった父・千代吉と共に村を追われ、
巡礼の旅をしながらも各地で過酷な差別を受けた秀夫。
三木謙一によって一度は救われたものの、
戦後の混乱期に新たな戸籍を手に入れ、
宿命そのものから逃れたのが和賀英良だった。

今回のドラマ化では、
父・千代吉(原田芳雄)は30人を殺害した殺人者で、
秀夫には殺人者の息子という宿命が背負わされていた。

最初にこれが分かった時はかなり心配した。
殺人を犯すくらい過去を消したいと思っている主人公の宿命が
殺人者の息子というだけでは、
むしろ“殺人者の子供はやはり殺人者”という差別意識を
助長するだけではないかと。

ただ今回、大畑事件の詳細が説明されることで、
千代吉が大量殺人を犯す動機そのものに差別があったこと。
しかも村八分という現代のイジメにも通じる行為があったことが描かれた。
このことで「復讐は何も生み出さない」という側面が出てきた。
ここを最終回できちんと描ければ説得力は出るかもしれない。

全体的には捜査会議で今西(渡辺謙)が事件の説明をしながら
バックで和賀(中居正広)が演奏する「宿命」が流れる、
という映画と同じ手法が使われたので、
前回の音楽を流しっぱなしにした演出は
やはりメリハリを無くす愚行だったと思う。

見る人によっては今回の回想シーンが
長すぎて退屈だと感じた人もいるだろうし…。
今回の演出方法を活かすためにも
前回はもっと詰めた内容にすべきだった。

でもまあ、今回はとりあえず
最終回まで引っ張れるだけの内容ではあった。

             採点  7.5(10点満点平均6)





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ちょっと待って、神様/3時のおやつ/
  STAR’S ECHO 〜あなたに逢いたくて〜/
  それからの日々/恋する京都





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