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No.120-5 三浦アルプス Part5
2014年(H26年)〜2017年(H29年)


蜘蛛の巣をかきわけて…

標準コース(南稜縦走): 京浜急行線逗子・葉山駅(旧新逗子駅)-《バス5分》-風早橋-[10分]-葉山教会-[10分]-仙元山(浅間山)117m-[25分]-ソッカ189m-[30分]-観音塚167m-[40分]-連絡尾根の頭-[40分]-鉄塔下-[20分]-乳頭山(矢落山)211m-[15分]-田浦橋-[10分]-田浦梅林-[30分]-JR田浦駅 【歩行時間: 3時間50分】
 * 森戸川林道や東稜、北稜、及び逆コースなども紹介しています。
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページ(仙元山)へ

三浦アルプスの略図

*** 前項 三浦アルプスPart4 からの続きです ***


集合写真です
二子山(上ノ山)山頂にて
山頂でキムチ鍋♪
コース: 京浜急行線新逗子駅〜長柄交差点〜こがね橋〜森戸川l林道終点〜二子山(上ノ山・下ノ山208m)〜阿部倉山161m〜長柄交差点-《バス10分》-JR逗子駅 【歩行時間: 3時間10分】

* 平成26年(2014年)1月12日(快晴): 山の仲間たち山歩会との楽しい新年鍋山行に、今年は二子山〜阿部倉山を選びました。今回はイヌビワとイヌビワコバチの共生の話も出たりして、けっこうアカデミックにやりました。
 とはいえ、新年山行だけは(多少は)アルコールはOKということで、キムチ鍋を囲んで盛り上がりました。参加者が多かった(20名)ので、大きな鍋を3つ用意しました。漬けものなどの様々な“つまみ”を持参された方も大勢いて、なんと、八丈島産(直送)の美味しいクサヤを5枚も持ってきた方もいました。もう一つのコンロでそれを焼いたり、酒を温めたり…、大休止の二子山山頂は約2時間の大宴会となりまして…、寒さもどこかへ吹き飛びました。他のハイカーの方たちに嫌われたかもしれませんが、(おすそわけの)キムチ鍋を食べてもらったりして、とりあえずは苦情は出なかったようです。よかった、よかった。
 初めてこのコースを歩かれた方に感想を伺ったら 「スリルある沢登り(森戸川源流部)があったり、ヤブ漕ぎ(阿部倉山)があったり、ヤブツバキが咲いていたり…、自然がたっぷりの、変化に富んだコースですね」 と感心されていました。 それを聞いて思わずニンマリした私です。
 大勢の仲間と歩く山も、それはそれでとてもいいものだと、今回も思いました。 (*^^)v


雪上のヤブツバキの落花
ヤブツバキの落花
雪の上に置いてみました
ヤブランとジャノヒゲとアオキの実

雪上の落花にも風情が…

* H26年(2014年)2月12日(晴): 3日前に降った関東沿岸部では珍しい大雪に、被害にあっている方たちや雪国の方たちには大変申し訳ないのですが、心をうきうきとさせていた私です。ようやく時間がとれたので、さっそく出かけてみました。平日ということもあり、相変わらずの静かな三浦アルプスを堪能できました。
 でも…、流石に温暖な三浦半島です。雪は殆ど(アッという間に)溶けていて、トレースもたくさんついていました。雪山登山のまねごとをやってみたかった私はちょっとがっかりです。ぬかるんで滑りやすい箇所が多々あり、これは要注意です。
 とはいえ、雪上のヤブツバキの落花に風情がありました。アオキの赤い実もとても美しかったです。ヤブランの黒い実やジャノヒゲの紺色の実も、あちこちにぽつぽつと落ちていて、秋の名残が冬に耐えた、といった感じでとてもよかったです。早咲きのスミレが、数輪ですが、日のよく当たる斜面に咲いていました。いつ来ても、何もかにもがステキです。
 予想はしていましたが、やっぱりそうだったんだ、と思ったのは、(立派な)道標が整備されていた、ということです。もう、この三浦アルプスを歩いても道迷いになるハイカーはずっと少なくなる、と感じました。嬉しいような寂しいような…、複雑な気持ちの私です。
 田浦梅林の梅は1〜2分咲き、といったところで、これも風情がありました。水仙の花は(雪の影響もあると思いますが)盛期を過ぎていました。
 春は名のみの、北風の強い一日でした。

トレースはたくさんついていました
だいたいこんな感じの山道
また木を伐ったので、展望が益々よくなりました。
鉄塔下から乳頭山方面を望む

今回の道迷い
大山田隧道を潜りぬけて・・・
隧道を潜りぬけてしまい…

田浦観音堂:この左奥からヤブを漕いで・・・
なぜか田浦観音堂…

逆コースで三浦アルプスを縦走!
京急田浦駅〜港が丘〜乳頭山〜鉄塔下〜観音塚〜仙元山〜風早橋バス停

* H27年(2015年)10月3日(晴): 単独で、いつもとは逆のコースで三浦アルプスを歩いてきました。それ(逆コース)のおかげか、なんか、とても新鮮に感じました。京急田浦駅→港が丘→乳頭山の区間は今回初めてのルートを辿ってみましたが、(里で)道を間違えて、ヤブコギをして稜線へ這い上がったり、とか、ちょっと冒険もしてしまいました。

 出だしの道迷いについて: 今回のアプローチは京浜急行が発行しているチラシ「三浦アルプス・トレッキングMAP」を参考にしたのですが、(里の)道標が完備されておらず、けっこう苦戦しました。
 京急田浦駅前の国道16号線を南へ少し進み、キグナスGSのある交差点を右折して、港ヶ丘の
(厳密には神奈川県横須賀市田浦町6丁目の)「池の谷戸公園」前を更に右へ曲がったまでは(多分)正しかったのですが、その先の登山口が見つからず…例によって闇雲に歩いてしまい…トンネル(大山田隧道)を出た先で地元の方に道を尋ねる羽目になりました。教えてもらったのが(結果論ですが…)けっこう危ないショートカットコースで、つまり階段を上がって(右の写真の)田浦観音堂の左裏手からドロ壁のヤブを漕ぐ、というものでした。ようやく乳頭山へ続く尾根道に這い上がったときにはホッとしましたが、相変わらず三浦アルプスは三浦アルプスだなぁと思いました。…そこから先の要所にはちゃんとした道標がありましたが…。
 帰宅後にGoogleマップのストリートビューなどを調べて分かったことですが、大山田隧道をくぐってしまったのは完全な行き過ぎで、234段の階段があるという港ヶ丘登山口はそのずっと手前の左側(う〜ん、かなり分かりづらい説明かなぁ)にあったようです。→つまり盛福寺駐車場の先を(直進せずに)左折すれば良かったのです…、と、さらに分かりずらくなったかも。
 このアプローチコース(京急田浦駅〜港が丘〜乳頭山)はとてもいい雰囲気だと思うので、次回も是非、再挑戦したいです。


 咲いている花は少なくて…ヤブランやヤブミョウガの花期はもうとっくに終わっていて…ミズヒキと野ギクの類とごく僅かなトリカブトの類やサラシナショウマが目立っていた程度でした。それでも、照葉樹の鬱蒼とした自然林をひたすら歩く…三浦アルプス縦走は…矢張り何時行ってもいいコースだなぁ、と今回も思いました。
 「二子山山系自然保護協議会」などの活動の結果でもあると推測しますが、立派な道標などが随分と完備されて、三浦アルプスは益々メジャーになりつつあるようです。特定外来生物であるタイワンリスは(多分アライグマも)めっきりその姿を見せなくなりました。きっと“捕獲”が順調に行われれているのでしょう。だからきっと、マテバシイのドングリが(殆ど手付かずの状態…実が詰まった状態で)たくさん落ちていたのだと思います。…いとうれし…いとかなし…、どっちだろう今の私の心は、と探りながらの今回山行でした。

鉄塔下で昼食 マテバシイのどんぐり
 鉄塔下で昼食。 今回山行の動機のひとつに賞味期限の切れかかっているアルファ米を食べてしまおう、ということがありました。で、レトルトのカレーとの組み合わせで…、こんな感じで食しました。
  マテバシイの並木道にて小休止。足元に落ちているどんぐりを拾ってみましたが、ほんの2〜3分間でレジ袋がいっぱいになりました。当分はネイチャークラフトの材料は安泰です。

234段の階段を登る
港が丘の登山口

タブ落葉の行方をずっと見ていた…
京急田浦駅〜港が丘〜乳頭山〜鉄塔下〜観音塚〜仙元山〜風早橋バス停

* H28年(2016年)6月3日(晴): 久しぶりの夫婦山行で、私達の里山(ホームグラウンド)・三浦アルプスを…やっぱり…歩いてきました。もやもやと迷ったときはここに限ります。昨年の10月に(港が丘の)登山口までの里道で道迷いしてしまいましたが、そのリベンジも兼ねました。→H27年10月の山行記録 下準備のおかげで今回はすんなりと、234段の階段がある登山口に辿り着きました。

 ヤマザクラの多い山域ですので、その実があちこちに落ちていて、黒く熟したのを食べるともう甘くて甘くて、ほっぺたが落ちそうです。草の花にとっては中途半端な時季ですので(ドクダミとオニタビラコ以外は)ほとんど咲いていませんでしたが、ネズミモチやマサキやテイカカズラなどの初夏の木の花が、所々にひっそりと白く咲いていました。頬を横切る風も心地よくて、マテバシイの紅い新葉が木漏れ日に反射して、花のように輝いて見えました。

 春から初夏にかけての今の時季は、カシやシイやタブなどの常緑樹にとっては(一部の葉を入れ替える)新緑と同時に落葉の季節でもあります。ときどき立ち止まっては、東の強風に流れ落ちるそれらの葉の行方を、私達はずっと見つめていました。

 いつもとは逆コース、ということだけでとても新鮮に感じてしまうから山歩きって面白いわ、と佐知子も言っていました。よくよく思い起こすと、6月の三浦アルプスは初めての経験で、それも新鮮な感じでした。
 それにしても最近、この山域でめっきりタイワンリスを見かけなくなりました…。

  佐知子の歌日記より
 蜘蛛の巣をかきわけ進む朝の道 君のうしろを離れず歩く
 山桜の黒く輝く実を食めば甘みひろがり君にほほえむ
 海風に揺れてたなびく椨
(タブノキ)の 落葉のゆくえをじっと見ており
* タブノキ: クスノキ科の常緑高木。1枚の葉の寿命は2〜3年で、毎年の春から初夏にかけてその半分近くを落葉させます。

三浦アルプス縦走のほぼ中間地点です。
観音塚のタブノキの脇を通過
新葉が赤いのは紫外線除けかも
マテバシイの新葉

森戸川南稜から垣間見た二子山です。
色付き始めた二子山

山鳥兜:キンポウゲ科トリカブト属の多年草
(ヤマ?)トリカブト

益々自然だ!
新逗子駅〜森戸川林道〜林道終点〜連絡尾根の頭〜乳頭山〜港が丘〜京急田浦

* H29年(2017年)11月2日(晴): 一人で久しぶりに三浦アルプスを歩いてきました。 9時10分頃に京急の新逗子駅から歩き始め、森戸川林道へ入り、その林道終点から連絡尾根を辿り森戸川南稜(三浦アルプスの主稜)へ出て、乳頭山を経て港が丘の展望台から里道へ下り、京急田浦駅に着いたのは14時頃でした。秋の花も終わりかけていて、ノギクの類、ツワブキ、(ヤマ?)トリカブト、ヤクシソウなどが僅かに咲いていました。ムラサキシキブやヤブランの実も少し目立っていました。小鳥の鳴き声ではガビチョウやヒヨドリがやかましいほどで、コジュケイのさえずりが妙に気品よく聞こえました。
 台風などの影響でしょうか。倒木など、若干道は荒れていますが、それがまたなんとも云えずいいのです。森戸川林道は今やもう殆ど“山道”で、4輪の自動車は絶対に通れません。…なので、ものすごく自然で、益々いい感じです。
 とにかく自宅からの交通の便が良いので、(東京都大田区には)あっという間の帰宅です。帰路の途中で留守番の妻に電話して風呂を沸かしておいてもらって、15時ちょっと過ぎには自宅の風呂場でまったり…です。そして、風呂上がりの瓶ビールを飲みながらパソコンに向かいます。…これはこれで甘露甘露。小さな幸せです。(^^ゞ

次項 三浦アルプスPart6(2019年〜2022年) へ続く



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三浦アルプス(2): 2001年〜2004年の山行記録
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三浦アルプス(5): 2014年〜2017年の山行記録(本項)
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