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No.120-4 三浦アルプス(森戸川南稜) Part4
冬編 12月〜2月


シダの緑にもヤブツバキの落花にも風情が…

京浜急行線新逗子駅-《バス5分》-風早橋-[10分]-葉山教会-[10分]-仙元山(浅間山)117m-[55分]-観音塚-[40分]-連絡尾根の頭-[40分]-鉄塔下-[20分]-乳頭山211m-[15分]-田浦橋-[10分]-田浦梅林-[30分]-JR田浦駅 【歩行時間: 3時間50分】
 * 東尾根コースや中尾根コースや南側の境橋へ下るコースなども紹介しています。
 → 国土地理院・地図閲覧サービスの該当ページ(仙元山)へ

三浦アルプス縦走コース略図
三浦アルプス縦走コース略図

三浦アルプス 略図

*** 前項 三浦アルプス(3)夏〜秋編 からの続きです ***

田浦橋から乳頭山を望む
双耳峰の乳頭山

道標を消すやつは誰だ!?

* H17年(2005年)12月11日(曇): 落葉やドングリを踏みしめての、快適な一日でした。 シイ、カシ、タブなどの鬱蒼とした照葉樹は相変わらずで、ケヤキやエノキは既に葉を落としていましたが、コナラやモミジ類はまだ充分に紅葉が残っていました。 ヤツデの枝先には白く小さい花が球状に集まって咲いています。 ムラサキシキブの鮮やかな紫色の実が、一箇所だけでしたけれど、たわわです。 まるで晩秋のような初冬の三浦アルプスで、風情がありました。

  地元(葉山町)で云っている「仙元山ハイキングコース」というのは、上記の三浦アルプス略図でいうと仙元山から太丸枠の分岐を右(南)へ下り、葉山小学校の近くを通り風早橋バス停に戻るというコースですが、そのコース上の、少なくとも仙元山から葉山小分岐までの稜線上には、主だった樹木に樹木名を書いた真新しい札が掛かっていました。 葉山町も本コースに本腰を入れ始めたようです。 それ(樹木に標板を付けること)が良いことなのか悪いことなのかは別問題ですけれど…。 (ひとつでも多くの樹木名を覚えたい私は、はっきり云って嬉しかったです。)

* 道標がまた消されていた: 葉山小分岐辺りから更に東へ進み、鉄塔下辺りまでの区間が、三浦アルプス縦走の真骨頂と云うか、つまり核心部なわけです。 稜線上は鬱蒼とした照葉樹やシノダケなどの自然林で、私が何度となく絶賛している処でもあるのですが、今回もちょっと気になったことがありました。 迷いやすい分岐付近の樹木の幹などに書かれた道標の一部が、削られたりして消されてしまっていたのです。
  2年前、連絡尾根ノ頭などに立派な道標を、どなたでしょうか、親切な方が立ててくれたのですが、そのときもすぐそのあとに誰かのイタズラによって黒く塗りつぶされていました。 どうやらこのコースは、一生懸命に道標を作る人と、一生懸命にその道標を壊したり消したりする人の、いたちごっこになっているようです。
  私は推測するのですが、道標を消すのに躍起になっている人は、多分同じ人ではないでしょうか。 つまり同一犯説が私の推理です。 誰が何のためにか、私には分かりません。 きっとそれなりの理由があるのだと思います。 そうだとしたら、コソコソしないで、堂々と名乗り出てその「理由」を公表してほしいと思います。 私は(ようやく)この山域の道を覚えたので今では道標は必要ではありませんが、こんなにいい処のハイキングコースを、もっと大勢の善良なハイカーたちにも知って欲しいのです。 そのためにも、必要最低限の道標は、どうか犯人のXさん、消さないでくださいネ。

稜線上にて
野性状態のシュロ

境橋への下山路にて
鮮やかなシダの緑

境橋へ下る

* H15年(2003年)1月5日(晴): 飲んじや寝、食っちゃ寝の正月に愛想が尽きて、とうとう我慢し切れなくて、ちょっと歩いてみようか、と思って選んだのがこの三浦アルプスでした。 正月の宴の後始末に忙しい佐知子は留守番で、今回は私の単独行。 風の強い、寒気団来襲の、全国的に寒い一日で、西日本や裏日本に大雪の降った日でもありました。
  風早橋バス停から歩き始めたのは午前8時半頃。 仙元山の頂上からは、相模湾の向こうに、雲の掛かった富士山を辛うじて見ることができましたが、薄靄のため南アルプスなどの景色は見えませんでした。
  常緑高木のタブノキ、スダジイ、マテバシイが目立つ稜線を2時間ほど東へ歩き、ちょっとしたピークで大休止。 コンロでスープを温めて、少し早めの昼食。 じっとしていると寒さが身にしみてきます。 辺りを見回すと、常緑低木のアオキの緑色がとてもきれいです。
  この日は畠山から塚山公園側へ下ろうと思い、鉄塔下から少し進んだ稜線の分かれ道を右へ進みましたが、一本手前だったようで、またまた道を間違えてしまいました。 いきなり峰から沢(大沢谷川)へ下り、なんと、大楠山にも近い大沢の境橋バス停へ下りてしまったのです。 しかし、この下りの道、正味30分ほどの歩行時間でしたが、手入れのされていない、つまりとても感じのいい道でした。 林床にシダの生い茂っている処などは、その緑が冬だというのに鮮やかで、もう本当にウットリとしてしまうほどでした。 でもコースアウトはコースアウト。 少し焦りました。 引き返して畠山に登るのはあきらめて、地図と首っ引きで車道を歩くこと約1時間強。 当初の目的地の塚山公園へ何とか辿り着きました。 塚山公園の展望台で景色を楽しんでから坂道を下り、京浜急行線の安針塚駅に着いたのは、まだ日の高い午後2時半頃でした。
  いつの日か、道標の不完全なこの山域を完全制覇してみたい、とマジでそう思った、今回の私でした。 [歩行時間: 4時間10分]

花芽が少ないです
ヤブツバキ

展望はよくなりましたが・・・
伐られた樹木
鉄塔下から大楠山方面を望む

タイワンリスさん、ごめんなさい

* H20年(2008年)1月18日(曇・東逗子駅へ下山): 樹上でキャー・キャーとかキャン・キャンとかワン・ワンとか鳴いている声がしたので、不思議に思ってその方向をキョロキョロしました。 暫らくして、鳴声に連動して揺れているタイワンリスの尻尾を発見しました。 近寄って見上げると、私の存在に気がついたようで目と目が合いましたが、至近距離でも珍しく逃げようとはしません。 これと同じような光景を何箇所かで見ましたので、これはもしかしてタイワンリスの「春」なのかな、と思いました。 咲いているヤブツバキの花の数が随分と少ないと感じていましたが、やっぱりこれは、タイワンリスがその花芽を食べてしまった、からでしょうか。 ヤブツバキの花芽は天ぷらなどにすると美味しい、と聞いていますが…。

* その後わかったことですが、このときヤブツバキの花の数が少ないと感じた原因は、じつは、まだその花の盛期には早すぎたからです。 タイワンリスさん、疑ったりしてゴメンナサイ。 また、「ワン、ワン」という声で鳴いていたのは“春”だからではなくて、人間(=私)の存在を怪しむ(仲間に発する)警戒警報であったらしいです。 タイワンリスはその鳴き声を様々に使い分けているようです。 [後日追記]

  鉄塔下で昼食にしたのですが、この小広場の周囲の高木がきれいに伐られていました。 電線を傷つけないための処置だと思います。 樹木たちには少し可哀想だと思いましたが、おかげで、ほぼ360度の展望を楽しむことができました。
  この日は乳頭山の北側の分岐から、いつもの田浦方面への右折をせずに直進して、JR東逗子駅方面へ向かう予定でした。 今が盛りの田浦梅林の水仙の花に、ちょっと後ろ髪を引かれはしましたが…。
  その下山ルートには外輪山(東尾根)を辿るはずだったのですが、ボンヤリと歩いていたせいで、何故か中尾根コースを下り森戸川源流の谷へ出てしまいました。 矢張り単独行は「道迷い」のリスクが大きい、と悟りました。 慌てて二子山方面へ向かって登り返し、外輪山コースへ進み、三叉路で田浦梅林方面への山道を右に分け、一路東逗子駅へ向かいました。
  真冬の寒い日でしたが、汗びっしょりの一日でした。 風早橋のバス停を午前9時15分頃から歩き始め、東逗子駅へ辿り着いたのは午後3時頃です。 気の早いスミレに出逢えるかな、と期待していたのですが、やっぱり全然まだ、でした。 三浦アルプスの春は、もう少し先のようです。

  このJR東逗子駅方面へ抜ける山道は、田浦梅林へ下る道よりは幾分距離は長いですが、アスファルトが少ない分だけ山歩きコースとしては優れているかもしれません。 田浦梅林の季節(水仙や梅の季節)以外でしたら、お勧めの下山ルートです。

雪上のヤブツバキの落花
ヤブツバキの落花
雪の上に置いてみました
ヤブランとジャノヒゲとアオキの実

雪上の落花にも風情が…

* H26年(2014年)2月12日(晴): 3日前に降った関東沿岸部では珍しい大雪に、被害にあっている方たちや雪国の方たちには大変申し訳ないのですが、心をうきうきとさせていた私です。 ようやく時間がとれたので、さっそく出かけてみました。 平日ということもあり、相変わらずの静かな三浦アルプスを堪能できました。
  でも…、流石に三浦半島です。 雪は殆ど(アッという間に)溶けていて、トレースもたくさんついていました。 ぬかるんで滑りやすい箇所も多々あり、要注意ですが…。
  雪上のヤブツバキの落花に風情がありました。 アオキの赤い実もとても美しかったです。 ヤブランの黒い実やジャノヒゲの紺色の実も、あちこちにぽつぽつと落ちていて、秋の名残が冬に耐えた、といった感じでとてもよかったです。 早咲きのスミレが、数輪ですが、日のよく当たる斜面に咲いていました。 いつ来ても、何もかにもがステキです。
  予想はしていましたが、やっぱりそうだったんだ、と思ったのは、(立派な)道標が整備されていた、ということです。 もう、この三浦アルプスを歩いても道迷いになるハイカーはずっと少なくなる、と感じました。 嬉しいような寂しいような…、複雑な気持ちの私です。
  田浦梅林の梅は1〜2分咲き、といったところで、これも風情がありました。 水仙の花は(雪の影響もあると思いますが)盛期を過ぎていました。
  春は名のみの、北風の強い一日でした。

トレースはたくさんついていました
だいたいこんな感じの山道
また木を伐ったので、展望が益々よくなりました。
鉄塔下から乳頭山方面を望む


田浦梅林にて中尾根コース・これはもう本格的な登山だ!

* H16年(2004年)2月14日(晴): 旧職場の山仲間たちと、森戸川林道終点から(左へ進んで右折して)痩せた中尾根コースを登り、六把(ろっぱ)峠を経由して田浦梅林へ抜けてみました。 この山域のほぼ中央に位置する中尾根ルートは、アップダウンのある本格的な登山道で、矢張りヤマザクラの多いステキなコースでした。 この一帯を桜山と呼ぶこともあるそうです。 木々の間からは近隣の山々もよく見えていましたし、鮮やかな濃緑のアオキもナカナカでした。 弱めの春一番が吹き、思いのほか暖かな一日で、木々の芽吹きなど、里山はもう既に春に備えての臨戦態勢に入っていました。
  田浦の梅は、見ごろには未だ少し早く、多分1〜2週間後位じゃなかろうか、と思いました。



三浦アの中間地点から北西方向を望む
三浦アルプスの山稜から丹沢山塊を望む (撮影:H26年2月)



三浦アルプス(1): 最初に本コースを訪れた時の記録です。
三浦アルプス(2)春編: 3月〜5月の山行記録です。
三浦アルプス(3)夏〜秋編: 6月〜11月の山行記録です。
三浦アルプス(4)冬編: 12月〜2月の山行記録です。(本項)
二子山と阿部倉山 森戸川渓谷とその北稜の山行記録です。
三浦アルプスの基礎知識 この山域の植生についてなど。
三浦アルプスの写真集 大きな写真でご覧ください。

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