「私達の山旅日記」のホームへ

No.120-4 三浦アルプス(森戸川南稜) Part4
2008年(H20年)〜2012年(H24年)


タイワンリスさん、ごめんなさい

京浜急行線新逗子駅-《バス5分》-風早橋-[10分]-葉山教会-[10分]-仙元山(浅間山)117m-[55分]-観音塚-[40分]-連絡尾根の頭-[40分]-鉄塔下-[20分]-乳頭山211m-[15分]-田浦橋-[10分]-田浦梅林-[30分]-JR田浦駅 【歩行時間: 3時間50分】
 * 東逗子〜鷹取山方面へのルートも紹介しています。
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページ(仙元山)へ

三浦アルプス縦走コース略図

*** 前項 三浦アルプスPart3 からの続きです ***


花芽が少ないです
ヤブツバキ

展望はよくなりましたが・・・
伐られた樹木
鉄塔下から大楠山方面を望む

タイワンリスの食害?

* H20年(2008年)1月18日(曇・東逗子駅へ下山): 樹上でキャー・キャーとかキャン・キャンとかワン・ワンとか鳴いている声がしたので、不思議に思ってその方向をキョロキョロしました。暫らくして、鳴声に連動して揺れているタイワンリスの尻尾を発見しました。近寄って見上げると、私の存在に気がついたようで目と目が合いましたが、至近距離でも珍しく逃げようとはしません。これと同じような光景を何箇所かで見ましたので、これはもしかしてタイワンリスの「春」なのかな、と思いました。咲いているヤブツバキの花の数が随分と少ないと感じていましたが、やっぱりこれは、タイワンリスがその花芽を食べてしまった、からでしょうか。ヤブツバキの花芽は天ぷらなどにすると美味しい、と聞いていますが…。

* その後わかったことですが、このときヤブツバキの花の数が少ないと感じた原因は、じつは、まだその花の盛期には早すぎたからです。タイワンリスさん、疑ったりしてゴメンナサイ。また、「ワン、ワン」という声で鳴いていたのは“春”だからではなくて、人間(=私)の存在を怪しむ(仲間に発する)警戒警報であったらしいです。タイワンリスはその鳴き声を様々に使い分けているようです。[後日追記]

 鉄塔下で昼食にしたのですが、この小広場の周囲の高木がきれいに伐られていました。電線を傷つけないための処置だと思います。樹木たちには少し可哀想だと思いましたが、おかげで、ほぼ360度の展望を楽しむことができました。
 この日は乳頭山の北側の分岐から、いつもの田浦方面への右折をせずに直進して、JR東逗子駅方面へ向かう予定でした。今が盛りの田浦梅林の水仙の花に、ちょっと後ろ髪を引かれはしましたが…。
 その下山ルートには外輪山(東尾根)を辿るはずだったのですが、ボンヤリと歩いていたせいで、何故か中尾根コースを下り森戸川源流の谷へ出てしまいました。矢張り単独行は「道迷い」のリスクが大きい、と悟りました。慌てて二子山方面へ向かって登り返し、外輪山コースへ進み、三叉路で田浦梅林方面への山道を右に分け、一路東逗子駅へ向かいました。
 真冬の寒い日でしたが、汗びっしょりの一日でした。風早橋のバス停を午前9時15分頃から歩き始め、東逗子駅へ辿り着いたのは午後3時頃です。気の早いスミレに出逢えるかな、と期待していたのですが、やっぱり全然まだ、でした。三浦アルプスの春は、もう少し先のようです。

 このJR東逗子駅方面へ抜ける山道は、田浦梅林へ下る道よりは幾分距離は長いですが、アスファルトが少ない分だけ山歩きコースとしては優れているかもしれません。田浦梅林の季節(水仙や梅の季節)以外でしたら、お勧めの下山ルートです。

まだ梅が咲いていました
田浦梅林にて

三浦アルプスの素晴らしい春

* H20年(2008年)3月13日(晴): スミレ類がもうあちこちに咲いていました。
 ちょっとびっくりして感動したのは、真紅のヤブツバキの花がまだ充分に“見ごろ”だったということです。前回(1月18日)に行ったときは、その花が随分と少なく感じまして、これはタイワンリスのせい(食害)だと決めつけていた私でしたが、それは(多分)間違っていました。1月に行ったときに花が少なかったのは、まだその花の盛期ではなかったのだと悟りました。
 同行の二人(NさんとSさん)が、コース上でキジョラン(ガガイモ科:つる性の多年草)を数株発見しました。若しかしてアサギマダラの幼虫(タテハチョウ科:きれいな毛虫です)がいるかな、と思って葉の裏を調べながら歩きましたが、この日は発見できませんでした。キジョランの葉っぱは、数千キロの渡りをするので有名なアサギマダラの大好物なのです。
 樹木などの自然について詳しいお二人だったので、この日は数種の新たな樹種を教えていただきました。コースを案内したのは私ですが、このコースの植生に関しては大変勉強になりました。
 ⇒ 樹種名については前項のコラム欄を参照してください。)
 もうひとつ嬉しかった誤算は、田浦梅林の梅や水仙の花がまだ充分に咲き残っていて楽しめたことです。今年の今までは、昨年と比べると1〜2週間は季節が遅くなっているようです。

蔓穂:けっこうゴージャス!
ツルボ(ユリ科)

秋の花たちの競演!

* H20年(2008年)9月15日(曇り): 私が属しているNPOが主催する自然観察ハイキングの下見を兼ねて、森林インストラクター仲間の二人と歩きました。この季節に縦走したのは初めてのことでしたが、曇っていたこともあり、思ったほどの暑さは感じませんで、初秋の照葉樹の自然林をたっぷりと楽しむことができました。祝日にもかかわらず超静かな尾根道で、先頭を歩いている私の顔にクモの巣が何回も絡みました。
 尾根沿いにはヤブランやツリガネニンジンの淡紫色の花が群生して咲いていました。ヤブミョウガの可憐な白花もまだ咲いています。ひっつき虫のミズヒキやキンミズヒキも山道に覆いかぶさるようにして自己主張をしています。春のスミレとは一味違った、つつましくもおおらかでゴージャスな秋色の花たちを、今回は堪能しました。まったく素晴らしい秋を、三浦アルプスは迎えています。
 おけげさまで、この2週間後の「自然観察ハイキング」は大成功でした。

気品のある野草です(ユリ科)
ヤブラン

採石場跡はロッククライミングの練習場
鷹取山の山頂部

鷹取山経由で下山!
風早橋〜三浦ア縦走〜(東尾根)〜東逗子〜神武寺〜鷹取山〜京急田浦駅

* H21年(2009年)8月18日(晴れ): 暦の上ではもう秋なのですが、気象庁が定める夏は6月〜8月で、実感もまだ盛夏のこの日、家の中でグデ〜っとしているのもなんなので、単独で出かけてみました。
 午前8時40分頃に風早橋バス停で降り、少し先の交差点の角にある「葉山・ボンジュール(*)」で、ちょっと高価だけれど美味しいパンを、中食用に買ってから歩き始めます。
 仙元山から三浦アルプスを東へ縦走してから、今回は乳頭山の先で外輪山(東尾根)コースへ入り、東逗子駅方面へ進み、ついでに神武寺から鷹取山をぐるっとハイキングしてみました。京急田浦駅へ下山したのは午後3時15分頃で、けっこう歩きがいがありました。
 8月の三浦アルプスは初めての経験でしたが、殆ど森の中を歩くので案外涼しかったです。そうは云っても、飲んだ水分は約2リットルでした。冬には500CCも飲まないのに…。流石に人影はなく、尾根道の核心部はヤブっぽくなっていて、クモの巣に悩まされました。
 「マムシ注意!」とのことでしたのでずっと足元ばかり見ていて、樹木の観察をまったく忘れてしまいました。咲き始めのヤブミョウガと満開のヤブランがあちこちで群生していました。
 下山後のビールの旨かったこと。盛夏の低山ハイクも乙なものだと思いました。夏も冬も、三浦アルプスって本当にいいと思います。
 今回の特筆すべきは、東逗子駅の北側に位置する凝灰岩峰の鷹取山139mを繋げて歩いた、ということです。三浦アルプス縦走を(体力的に)物足りないと思われる方には、「→畠山→塚山公園(安針塚)」の下山コースとともに、お勧めのトレイルです。鷹取山のハイキングコースも(ボリューム的には超短小ですが)、なかなか趣きがあります。【歩行時間: 5時間30分】

* 風早橋バス停近くのモダンなパン屋さん「葉山・ボンジュール」は、残念なことに2012年2月に閉店したらしいです。[後日追記]

  神武寺から鷹取山 この年の秋、改めて鷹取山ハイキングへ出掛けましたが、そのときの記録です。参照してみてください。[後日追記]

表も裏も、鮮やかな緑
林床のリョウメンシダ

東逗子駅へ下山
風早橋バス停〜三浦ア(南稜)縦走〜(東尾根)〜JR東逗子駅

* H22年(2010年)9月4日(晴れ): いつものメンバー(妻の佐知子と二人で)三浦アルプスを歩いてきました。残暑も厳しい今季、ダルの身体にカツを入れよう!というのが目的だったのですが、暑すぎて益々ダルになってしまいました。
 でも、風の吹き抜ける尾根道の緑陰はけっこう涼しくて、ほんの僅かですが秋の気配を感じました。ヤブミョウガの一部は実をつけ始めています。センニンソウとヤブランがよく咲いています。これからはツルボ、ツリガネニンジン、ミズヒキ、キンミズヒキなどが花の盛期を迎えるはずです。春のスミレとは一味違った、つつましくもおおらかな秋色の花たちの競演は間もなくです。
 樹林内ではアサギマダラやクロアゲハがひらひらと飛び交っていました。三浦アルプスの核心部分は、ここ数日間は誰も歩いていないようで、クモの巣を払いながらの前進です。
 あぁ、でも、やっぱり暑い! 汗がとめどなく流れ落ちます。
 この日も乳頭山から外輪山コース(東尾根)を辿ってJR東逗子駅へ下山しました。麓に近いスギ林の林床にはリョウメンシダが淡くも鮮やかな緑色で風に揺れていました。和名の由来は「両面シダ」で、表と裏が同じように見えることによります。 「ウラ・オモテがないなんて、まるでボクのようだ」 とつぶやいたら、佐知子は黙って何も答えませんでした。
 ほんとうに暑い、耐暑訓練の一日でした…。

コスミレ田浦梅林の梅はド満開

* H24年(2012年)3月22日(晴): 佐知子が単独行で三浦アルプスを歩きました。今年の梅は例年より1ヶ月以上も遅れていますが、そのおかげで下山地の田浦梅林の梅はド満開、とのことです。 「あんなすごいの見たことがない!」 と帰宅時の彼女の眼が輝いていました。
 その他、ツバキもスミレ類も超見ごろで、ヤシャブシの薄黄緑の雄花序が風に揺れて目立っていたそうです。アオキの新芽が可愛らしくてきれいだったのは、今まで見落としていたのかもしれないけれど、新鮮な発見だったとも言っていました。残念ながらカメラを持っていかなかったので、写真はありません。話だけだと、なおさら美しい光景を想像してしまいます。
 近郊の山々には、1ヶ月遅れの、素晴らしい春が訪れています。

次項 三浦アルプスPart5(2014年〜2017年) へ続く



手前に横浜横須賀道路
乳頭山から長浦湾方面(田浦〜東京湾方面)を望む



当サイトの三浦アルプス関係のページ
三浦アルプス(1): 最初に本コースを訪れた時の記録です
三浦アルプス(2): 2001年〜2004年の山行記録です
三浦アルプス(3): 2005年〜2007年の山行記録です
三浦アルプス(4): 2008年〜2012年の山行記録(本項)
三浦アルプス(5): 2014年〜2017年の山行記録です
三浦アルプス(6): 2019年〜最新版の山行記録
二子山と阿部倉山 森戸川渓谷とその北稜の山行記録です
三浦アルプスの基礎知識 この山域の植生についてなど
三浦アルプスの写真集 大きな写真でご覧ください

  季節別の山行記録
* 三浦アルプス(春) * 三浦アルプス(夏)
* 三浦アルプス(秋) * 三浦アルプス(冬)

このページのトップへ↑
120-3「三浦アルプス(3)」へNo.120-5「三浦アルプス(5)」へ



ホームへ
ホームへ

ゆっくりと歩きましょう!